第16話

師団長は今までで1番と言うほど狼狽えていた。日本、いや世界に八家会の名前は広まっており、その中でも怒らせたら1番恐ろしいのは黒嶋家と言われている。しかも今代は緑川家当主に姉の様に慕われており、次期当主がやばいほど戦闘力があると有名だからだ


「第4独立魔導大隊は黒嶋家と繋がりが深い様です。」


「第4独立魔導大隊は今どこにいるんだ?」


「駐屯地に向かいました。まだ到着はしてないみたいですが。」


「駐屯地に到着したら司令室にて通話をしろ、俺はここの司令室で待っているから。」


「分かりました。すぐに追いかけます。」


ーーーーーーーーー

天馬達は駐屯地に到着した。


「帰るぞー、時間の無駄だったな。」

「何しに沖縄まで来たんだか分からんな。」

「沖縄で観光でするか?」

等と大隊の隊員は喋りながらジェット機に向かう為の準備を始める。


「中佐、帰ったら母上に報告しますので最低でも師団長は降格させようと思うんだけど良いですよね?」


「いや特尉、多分だが黒嶋家当主様はそんな事許さないと思うぞ?八家会当主様となれば好き勝手出来ると思ったら間違いだからよく考えて報告してくれよ?」


天馬は少し考えた後に


「分かりました。では俺も帰る準備をします。」


と言って準備をし始めた。


数分後、天馬達がジェット機に大型の魔器、大隊専用の通信器等の荷物を運んでいる時に声がかかる。


「お待ち下さい。少々お時間を頂く事は出来ませんか?師団長が通話したいと仰られております。」


「何で待たないといけないんだ?先程まであんまに時間があったのに今更何の用だ?」


「どうかお願いします。師団長が通話を望んでいますのでどうか!」


「何の用事なのかと聞いているんだ。答えてくれ。」


天馬は中佐を差し置いて隊員と言葉を交わしていた。中佐は苦笑いしながらその様子を見ていたが流石に割って入った。


「どこで通話するんだ?早く案内してくれ。」


「中佐、本気ですか?あまりにも侮辱されていると思いますが。」


「特尉、上官命令は出したくないから少し様子を見てくれないか?」


天馬は渋々ながら了承して、第4独立魔導大隊は駐屯地に戻って行った。



あとがき

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