第12話 世間の反応
ある家庭では
「お父様、この魔器は?」
「これはのHHCという新たに魔器を取り扱う所の魔器じゃ。」
この家は日本陸軍所属のある軍人の家庭。
この軍人は王級魔戦士で陸軍少佐。
この家庭ではある悩みがあった。
それは子供の身長があまり大きくないこと。
少佐の長女は今まで大杖を使用していた。
身長よりも倍の長さの杖を持って魔法の練習をしていた彼女はいつも学校、部活、家のお手伝いでの訓練で周りから笑われる事があった。
少佐は妻からその事を聞いた時にとても悩んだ。
少佐の妻も同じ悩みを持っていたが少佐の妻は力があったので誰も笑ったりする事は無かった。
しかし彼女は固有魔法がそこまで強力ではないのでいつも心を痛めていた。
そんな時にHHCが小型の魔器を開発、その事を軍の部下から聞いた少佐は妻と2人HHCに魔器を注文し、彼女の誕生日にプレゼントしたのだ。
「お父様、お母様ありがとうございます。この魔器は今までのより小さいですね。これはどうやって使うのですか?」
彼女は小型の魔器に目を輝かせながら少佐に聞く。
「これは腕輪型の魔器で今までの大杖とは使い方が違うんだよ。いっぱい練習しないといけないね。」
少佐は彼女の腕に魔器を着ける。
「お父様、早速使ってみても良い?」
彼女は家の訓練室に走って行った。
「あぁ、喜んでくれて良かったよ。学校等で笑われて悩んでいたとは気が付かなかったから本当に良かった。HHC様々だ。」
この家庭ではその日から家族で過ごす時間が多くなっていった。
ーーーーーーーーー
ある家庭では
「父さん、学校でHHCの魔器を買ったって皆んなが自慢してくるんだ。買ってよ。」
この家庭ではHHCの魔器を認めないという父親と学校で過半数がHHCの魔器を購入して戦闘力が伸びている現実を見て買って欲しいという息子の喧嘩が起こっていた。
「HHCの魔器と言うがあれをわしは魔器と認めておらん!お前はわしの研究所の魔器を使わせておるだろうが!わしの開発した魔器を使った方が絶対に良いのだ!」
この父親ある魔器を研究・開発している会社の研究者で過去に開発した魔器に自信と誇りを持っている。
現在息子が使用している魔器は父親が開発した中でも最高品の魔器、父親である自分の魔器よりHHCの魔器を欲しがる息子に怒っていた。
「今の魔器は大きくて使いづらいんだもん。HHCの魔器は注文する時に採寸?ってやつをして体の大きさに合わせてくれるって友達が言ってたよ?」
剣型の魔器を使用している彼にとって今の魔器は大剣の様に重くて大きくとても扱いづらく友達の剣型の魔器を見て羨ましく思っていた。
「HHCはそんな事もしているのか?どうやって?魔法陣は正常に作動するのか?どうやって?小型の魔器を開発したと聞いてはいたが本当だったのか?わしにも出来なかった魔法陣の縮小を成功させた?」
息子は父親のぶつぶつと呟く声を聞きながら思う。
(自分に出来ない事を成功させたからっていつまで嫉妬してんだか、俺の身にもなってくれよ。)
っと
「父さん、一回でいいからHHCに連れて行ってよ。お願いっっ!」
「分かった。どんな物かじっくり見てやろうじゃないか。くっそが!」
後日の話だが
父親である彼はHHCの魔器を見て今の会社を辞めてHHCの下っ端から研究者を始める事となった。
(HHCの幹部の方は素晴らしいな、いつか顔を拝ませて頂きたい。)
完敗であった。
あとがき
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