CM
あるドラマの途中のCM。二人の男性が話をしている。
山本「最近暑い日が続くねえ。」
黒井「ああ。暑さ寒さも彼岸までっていうんだから、もう少し涼しくなってくれればいいのにねえ。」
山本「ソーダを飲んでそりゃそうだ、なあんてな。」
黒井「適当に思いついたダジャレで冷やそうとするんじゃないよ。」
山本「いやあ、俺思いついたんだけど。もし結婚するってなったら、こんな暑い時期はやだよねえ。」
黒井「まあ、いい時期にやりたいよねえ。記念日とかもいいけどさ。参加する人もたいへんだしねえ。」
山本「そうだろ?実は俺、お前のために企画したんだよ。」
黒井「企画したって、何を?」
山本「今の流れで分かるだろ?ハハハ、結婚式に決まってるだろ。」
黒井「いやいやいや、ええ!?・・・ああ、あくまで計画の話かな。」
山本「会場は用意しておいた。それと、お前の情報に外部からハッキングして、お前の名前を騙ってお前の友人に連絡して、人集めはしておいたから。8月26日な!」
黒井「はあ?何してんの?」
山本「招待状ももう出したんだぜ。ほら、これ凄いだろ?招待状を開けると『こっちくんなよマジで』って喋るの。」
黒井「お前、そんな招待状貰って人来ると思ってるの?」
山本「いやいや、この場合のこっちっていうのは、館内に危ない工事中の場所があるから、そこには立ち入らないで欲しいってことだから。」
黒井「わかりにくいわ!主語も述語も無くてどういう意味か意味不明だわ!あと、招待状ならもっとハッピーなメッセージを送ってくれよ!」
山本「っていうか、何。さっきから、文句ばっかりだけどさあ。俺のせっかくお前のために立てた結婚式の計画に、不満があるっていうの。」
黒井「不満しかないわ!相手も大体、相手もいないのに、誰と結婚するっていうんだよ!」
山本「相手がいない?お前、ずっと結婚、結婚って強く言ってたから、相手がいるんじゃなかったの?」
黒井「年齢的に、そろそろ探さないといけないからずっと考えてただけだよ。」
山本「てっきり、総務部の須賀さんと結婚するのかと思ってたよ。お前、ずっときにしてたじゃん。」
黒井「須賀さんは確かにちょっと気になってる時期もあったけど、そういうんじゃないよ。お前、好きだの嫌いだので付き合えたり結婚出来たりするわけじゃないって当然わかる歳だろ?」
山本「えーじゃあ、須賀さんじゃなくてもいいからさあ、相手を8月26日までに探してくれよ。俺、頑張ったんだから。会場も抑えたし、人集めもしたし、余興だって考えたし。」
黒井「なんで自分の人生で大切な決断を、お前のタイミングで決めなきゃいけないんだよ。俺はまだひとりがいいの!相手を探すときは、自分でじっくり探します!」
山本「じゃあ、俺の今までの苦労は、今までの働きは全部無駄骨だったってことなのか。」
黒井「ああ、そうだな。正直ありがた迷惑だな。」
山本「お前のためにやってやったのに。ふざけるな!何の報酬もないなんて、許せない!」
黒井「お前、急にキャラ変わってないか?」
山本「殺してやる!(刃物登場)」
黒井「待て!話せばわかる!」
ナレーション:こんな友人関係に発展しないために、安全な出会いを。
出会い系アプリ『ヨロシクドーゾ』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます