第43話
◆
幸運にも2年では
しかし、話をすればするほど幼馴染みの
名を『
私は隆史に近付き、私が冬樹と付き合い隆史が岸元さんと付き合えるように協力し合う様に持ち掛けた。最初は正々堂々などと綺麗事を言い難色を示したけど、毎日冬樹と岸元さんの仲睦まじいやり取りを見ている内に気持ちが揺らいだようでゴールデンウィークの始まる直前には隆史から協力を申し出てきた。
隆史の気持ちの迷いを突いて言いくるめ、私が主導権を握り私が作戦を立て隆史はそれに従うというスタンスに落ち着けることができた。
作戦としては、私が冬樹に告白をし勢い余って彼の手を掴み私の身体を触らせて、そのタイミングに合わせて隆史が取り押さえ学校側に通報する。ただ、あくまで私は私自身の勢い余った行動であるとして冬樹の無罪を主張するが、隆史は冬樹が私を襲いかかっているように見えたと主張することで冬樹への疑念の火種を燻ぶらせる。事件解決後も学校内に冬樹が私に襲いかかったという噂を流布させ、冬樹が孤立する空気を作る。岸元さんや冬樹の
ゴールデンウィークが明けた週の木曜日に冬樹を生徒はおろか学校関係者も使っていない校舎の隅の空き教室へ呼び出し、作戦を決行した。
ことは思いの外うまく運び、狙い通り私が冬樹の無罪を担保しつつも教職員や生徒の中での雰囲気は冬樹がクロというものになり、更に岸元さんや冬樹の
あとは、私だけが冬樹の理解者として寄り添うことで冬樹の恋人になれる道筋が立ったと思う。
ついでに、岸元さんが不安定なので隆史もうまくやれれば恋人になれるかもしれないが、それは私にとってはどうでも良いことだった。
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