続【episode.2】遠足〜試練のお弁当作り〜
どれどれ。
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持って帰ってきたお弁当箱を開けると、きれいになくなっていた。
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全部食べてくれている。
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「お弁当美味しかった?」
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優太に聞く。
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「美味しかった!」
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「にんじんかわいかった?」
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「かわいかった!」
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よっしゃぁ〜!頑張った甲斐があった。
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空っぽになったお弁当箱をパシャリ。
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完食してくれた記念に撮影をして喜んでいたところ、家に電話がかかってきた。
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優太の担任の先生からだった。
何かあったのだろうか。
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「優太君のことでお電話しました。
今日の遠足の時に優太君のお友達でお弁当を忘れてきた子がいたんです。
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その子に優太くんは自分のお弁当を半分分けてあげていました。
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そしたらそのおかずがとても美味しかったらしくて、他の子も集まってきちゃって、
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結局みんなにおかずをお裾分けしてあげていました。
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大好きなにんじんも、全部友達にあげていました。
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だから優太くん自身ほとんどお弁当食べられていないと思います。夕飯、沢山食べさせてあげてください。」
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ご飯が大好きな優太が、友達に自分の分をお裾分けしてあげたんだ。
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あんなに楽しみにしていたにんじんも、、
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「優太!お弁当に入っていたおかず、まだ残っているからこれも全部食べちゃっていいからね〜!!」
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そう言って、冷蔵庫に残っていたにんじんを優太の前にずらりと並べた。
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たくさんのにんじんを見て
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優太はニカッと嬉しそうに笑い、にんじんを勢いよく頬張り始めた。
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優しい子に育ってくれている。
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「いっぱい食べるんだよ」
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この子のために、これからも美味しいご飯を作り続けよう。
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そう決意した。
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パシャリ。
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にんじんを食べるゆうたの後ろ姿を撮った。
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優太の成長がみられて、嬉しい1日であった。
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#優太
#優しい子
#にんじん好き
#小説好き
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