第16話

起床後、まだ寝ぼけたままの頭で歯磨きをしていた時、テレビに臨時ニュースが入ってきた。

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沖縄で、ミサイル発射実験に使用していたミサイルが、避難先の中心地で大爆発を起こし数千人が巻き込まれたというニュースだった。

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死者も多数出ているとのことだ。

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ミサイルが大爆発、、?!

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死者多数、、?!

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待ってくれ、、

僕たちは隕石から命を守る為に必死でここまで逃げてきたんだ

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それなのに、ミサイル、、?!

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人間が作った核兵器で

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命を落とすなんて

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こんな事があって良いのだろうか

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これ以上、僕たちの心を傷つけるのは

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もうやめてくれ

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そして、、沖縄には

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「侑斗!!!」

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侑斗と家族は無事だろうか。

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すぐに連絡したが、繋がらない。

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侑斗の両親の連絡先は知らない。

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侑斗からの返事を待つしかなかった。

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しかし、夜になっても侑斗からの連絡はない。

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情報番組には、今朝の爆発の情報が次々と入ってきた。

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犠牲者の数はどんどん増え、数千人にのぼるとのこと。

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テレビ画面には犠牲になった人の名前が貼られたリストが映し出された。

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このリストを見ると、岡山の病院でリストに書かれた両親の名前を見つけた時の事を思い出す。

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大きな模造紙に黒いインクで書かれていた2人の名前の残像が今でも残っている。

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辛い思い出が蘇ってきたのでリストから目を背けた。

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そんな時、電話が鳴った。

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侑斗からだった。

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慌てて携帯を手に取る。

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「侑斗?!」

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「もしもし、侑斗の母です。」

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電話越しの相手は、侑斗のお母さんだった。

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「お母さん、、あの、ニュース見ました、それでびっくりして慌てて侑斗に連絡したんですけど、返事がなくて、、侑斗は、大丈夫ですか?!」

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侑斗のお母さんはゆっくりと、静かに話し始めた。

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「侑斗はね、、暴発に巻き込まれてね

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すぐに病院に運ばれたんだけど

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助からなかったの。」

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