二十八 街の灯り(一)
その時、サツキは耳の中に何かが入ったのに気づいて、思わず耳をぱたぱたと振った。
「……あ、花びら」
ひょいと耳毛を探ってつかみ出すと、果たして桜の花びらが数枚出て来る。
啓一が上を見てみると、それなりの樹齡と思われる桜の木が満開となっていた。
「へえ、すごいじゃないか。あんだけのことがあったのによく生き残ったよなあ」
「ほとんど駄目になったんじゃないかと思ってたんだけど……強いわねえ」
「折れたり傷ついたりして枯死した木も相当ある一方で、こうやって無事だった木も多いそうですよ。元々木自身が強かったんでしょうけど、やはり奇跡みたいに感じますよね」
これはシェリルである。
自身も髪の上に乗った花びらをぱたぱたはたきながら、
「私も長きにわたる捜査でこの時期に来たことがありますが、こんなに明るい桜を見るのは初めてです。この通りが『桜通』の名に恥じなくなったことを祝うかのようですね」
ひょいと上を見て感慨深げに言った。
今の言葉からも察せられる通り、ここは緑ヶ丘市の桜通だ。
通り名の由来である桜並木が、悠然と揺れている。
事件から半年経った翌年四月四日、啓一とサツキ、清香とシェリルは、緑ヶ丘を再訪していた。
この日は緑ヶ丘市の街開きが行われた日であり、市民にとっては「市制記念日」として最大の記念日とされている。
これまでは状況が状況だけに祝うこともままならなかったのだが、街に平和が訪れたことでそれが可能となり、市主催のささやかな式典もとり行われるとのことだ。
それ以外にも市民がこぞって花見をしに出るなど、どこか浮足立った雰囲気が漂っている。
そして今日はこの四人ばかりでなく、他にも同行者がいた。
「こんな素敵な通りが、かつては地元の人も避けて通るような危険な場所だったなんてねえ。とてもじゃないけど信じられないわ」
ハルカが、心底驚いたという顔で言う。
「正直、話を聞けば聞くほど地獄みたいな場所というイメージしかなかったからなあ……。それが今やこの極楽浄土だ。シェリルだけでなく、いろんな人の努力の賜物さ」
「私なんかシェリルが出張するって言うたびに、もしやまたあの危険なところにってはらはらしてたもの。何もないとは思ってたけど……。ここまで治安がよくなれば気にする必要ないわね」
年かさの人間の夫婦が、桜の花びらを手に受けながら顔を見合わせた。
シェリルの製造者で両親に当たる「大庭博士」こと
たびたび「会ってみたい」と言っていた啓一は、新星へ帰った後、清香がこれからの生活について相談しに行くのにサツキとともに同行し、初めてこの二人と顔を合わせた。
直義はサツキから聞いていた通り、学界でも一目置かれるほどの学者であり技術者でありながら、頭でっかちを嫌って何ごとも実践を旨とするという性格の人物で、実に好印象だったのだが……。
清香に対し簡単に躰の構造を調べさせてほしいと言った際、非番でいたシェリルが、
「……父さん、まかり間違っても
じとりとした眼で珍妙なことを言い出した。
「単なる検査だぞ、何でそうなる!?お前、父親を何だと思ってんだ!?」
「いや、信用ならないんですよ。前科があるので」
思わず啓一がぽかんとしていると、
「し、失礼。実はですね、シェリルを造った時に獣耳着脱式にしようかと思ったんですが、本人に断られまして。じゃあせめて特製獣耳カチューシャをと言ったら、これも断られてしまって……。それを今も根に持たれてるんですよ」
いきなり話を斜め上の方向へ持って行かれる。
「だってですね、女の子なら獣耳つけたくなるもんじゃありませんか?元がいいんですから、絶対にかわいいはずでしょう!?」
「……は、はあ」
一体何を言っているのかという突飛な発言に、啓一は引き気味にうなずいた。
「ほんとにうちの娘は、オプション勧めてもすげないんですよ。警察に入る時も、武器として手はめ式のドリルや巨大ハンマーを勧めたらいらないと言われて……」
天井をあおいで妙ちきりんな嘆き節を始める直義に、さすがに夏美が口を差しはさむ。
「あなたねえ、駄目に決まってるじゃないの。大体にして役立たずじゃない」
「何を言うんだ、こういうのは浪漫だぞ。そもそもシェリルは設計概念からその辺を意識して……」
「ああもう、そういう話は聞き飽きたから。……す、すみません、みっともないところを。うちの人、ちょっと変わってるんです」
直義をいさめつつ、すまなそうに頭を下げて夏美が言うのに、啓一が、
(ああ、この人やっぱり変態技術者だったわ……)
思わずあきれ果てたのは言うまでもなかった。
そんな夫婦の横を、シェリルを追うようにしてシャロンが歩いて来る。
「私は桜見るの初めてだから新鮮だなあ。こういうところに社会のごみはいらないよ」
あれからシャロンは大庭家に引き取られて養女になり、現在では「大庭シャロン」としてシェリルの義妹になっていた。
せっかく苦界から解放されたのだから幸せになってほしいと、一家そろって決めたことである。
製造者については、直義が親友の国立アンドロイド技術研究所所長・
しかし粟倉を通して返って来たのは、
「現在確認出来る免許所持者の中に該当者はいないと思われる」
そのような無情な回答だったという。
話を聞くに製造者はまともな人物と思われるため、免許は持っていたはずだ。アンドロイド技術者免許は終身免許のため、見つからないということは死亡している可能性が高い。
死亡者のデータも残されてはいるが、人数が膨大である上に新しいものは開示されていないため全部見ることが出来ず、捜索はそこで事実上手詰まりとなった。
結局のところ、なぜシャロンが造られ、そしてなぜ反社会的勢力の許に渡るという不幸が起こったのかについても、今も何も分からぬままとなっている。
しかし直義は全く意に介することなく、
「どんな過去を持っていたとしても構わない。袖すり合うも多生の縁、うちに来なさい」
堂々と言い切って家族に迎えたのだ。
それ以降、シャロンの生活は大きく変貌を遂げている。
特に大きいのが、学校に通うようになったことだ。当初は学力が低いのではないかと思われたが、一部の知識がないだけで地頭は非常によく、何と大学一年相当と確認されたのである。
我々の世界では編入学は高校でも大学でも一年以上就学していないと出来ないが、この世界ではそのような制度はなく、シャロンもそのまま大学一年生の扱いで大学に通い始めた。
また男にいたぶられ続けた経験からひどい男性恐怖症になっている恐れがあるため、定期的に治療を受けているが、幸い今のところ大きく生活に支障を来たすほどのことは起きていない。もっとも世の中の半分は男ゆえ、家族としては最大限の警戒をもって臨んではいるが。
そうしてシェリルを「お姉ちゃん」と慕いながら幸せに暮らしている姿は、彼女の過去を知る者たちにとっては実にほほえましく、そして泪を誘うものがある。
「シャロンさんは大変だったもんね。私の実家の津山では城跡にいっぱい咲くから……一回でいいから見に来てほしいな」
葵がそんなことを言いながら、シャロンの横に並んだ。
あれから新星経由で実家に戻った葵は、父親に叱られるどころか泣かれてしまったという。
「元気で帰って来ただけでいい、それでいい……」
そして高校を出るまでは地球で暮らし、それ以降は自由にしていいと言われたのだ。
そこで春休み中ということもあり、一同の緑ヶ丘訪問に合わせて旅行としゃれこんだのである。
それはともかく……。
桜をめでながら歩いて行くと、百枝と瑞香と宮子が現われた。
「おお、久しぶり。……おっとと、刑事殿、いや大庭刑事のご両親ですか。はじめまして、この上の植月地区の鎮守・植月神社で神職兼巫女をしています倉敷百枝です」
「これはごていねいに。大庭研究所所長の大庭直義です。いやあ、このたびはいろいろと娘が……。よかったですね、平和になりまして」
「本当に娘さんには、お礼を言っても言い切れませんよ。あのしぶとい反社どもが撲滅されるだなんて、正直一年前には想像だにしてませんでしたから」
百枝がそう語らい合うのに続いて、瑞香や宮子もあいさつをする。
ハルカも混じって、桜通の真ん中で明るく会話の花が咲いた。
「ああ、すまないすまない。いい人たちだな、親御さんたち」
一通りあいさつが済んだところで、百枝が啓一たちの方に水を向けた。
「うちの父さんに関して言えば……ま、まあいい人なんですけどね」
「……へ?まあいいや。どうよこれ、結構がんばった方だろ?」
百枝はそう言うと、親指で復興なった桜通の街並みを指差す。
事件前は反社会的勢力の巣窟で風俗街、不逞の輩が蟠踞している危険地帯だったのが、今ではそれが異世界のごとく、一般市民が行き交い憩うごく普通の商店街になっていた。
「確かに。わずか半年でこれだけ立ち直ったんですもんねえ」
「そうだろ、そうだろ。まあ運がよかったってのもあるんだけどさ」
百枝がそう言うのも無理もないことである。
騒乱で満身創痍となった桜通沿道の建物群は、捜査終了後もそのままの状態で放置されていた。
本来ならさっさと取り壊したいところだが、何せ全て私有地である。一番の大地主である橋井地所は社長や役員が逮捕されたものの、会社が消滅したわけでもないし、またそもそもが単なる所有地なので法的に没収出来るようなものでもなかった。
ところが、ここで意外な事件が起こる。国税庁の調査により橋井地所が所得隠しを行っていたことが判明し、一億円、我々の世界でいうと約十三億円もの追徴課税が行われた。
そして橋井地所がこれを金銭で納付しきれなかったため、緑ヶ丘市を管轄する秋野国税局が素早く動き、十二月に入るや否や桜通沿いや大門町の所有地を全て差し押さえてしまったのである。
「橋井地所の連中がそっちでも糞で助かったよ。何せ差し押さえでお上のもんになったんだからな、あたしら市民の手に戻るのが確実に早くなる」
実際これらの土地は、年明け早々に公売の運びとなった。本来はもっと先になるのだが、復興支援ということで大蔵省が省令を出して優先させたのである。
また差し押さえ直後から、もはや廃業は避けられないと見た風俗店やアダルトショップの経営者たちが、地元不動産会社に続々と土地や建物を売却して去って行った。この土地も並行して売り出されたのは言うまでもない。
公売は滞りなく終了、残りの土地も次々と売れて二月にはほぼ市民の手に渡った。
この間、補助金が出たこともあり売れた場所から被害建物の取り壊しが開始、公売終了後にはさらに加速して行ったという。あれだけの騒乱で傷ついた建物を放っておくと危険であるし、何より長年自分たちを苦しめ街に汚名を着せて来た者たちの元所有物、情けや容赦なぞありようもなかった。
このようなまさに僥倖と言うべきなりゆきから、桜通は一早く桎梏から解き放たれて素早く復興への道筋をつけることを得たのである。
「一部売れ残った土地があるんで、今そこがどうなるかって話になってるな。出来るなら埋まってくれた方がありがたいし。一応、どんな業種でも来ていいってみんな鷹揚に構えてるが……まあ風俗とかアダルトショップとかそういうのはもう寄りつかないな。トラウマもんだ」
「逆に分かってるからこそ余裕なんでしょう。実際、聞いた話ではそっちの業界では『緑ヶ丘は鬼門』が合言葉みたいになっちゃってますから」
「ははは、こいつあいいや。今まであたしらを苦しめて来た罰だ」
シェリルの言葉を聞いて、愉快そうに百枝が笑う。性産業自体を否定する気はないのだろうが、あれだけ街の顔に泥を塗ったのだからこれくらい言わせてもらってもばちは当たらないはずだ。
「反社なんか『下手に緑ヶ丘に行ったら警察にひねり潰される』と震えてるとか。ま、実際にひねり潰す体制を作っちゃってますから。そこのところは安心してください」
「ありがたいよ。ぶっちゃけ足一歩踏み入れただけで片っ端から射殺でいいぞ」
「そ、それはちょっと……」
余りの過激さにシェリルが苦笑するが、
「いいんだよ、これでさ。朝は商店のおばちゃんが道はいてる中を通勤通学の人が行き交って、昼は世間話しながら飯食ったりお茶したりする人がばらばらいて、夕方は奥さん方が特売品探しにやって来て、夜はサラリーマンが一杯やってふらふら……あたしはこういうのが見たかったんだ」
「倉敷さん……」
百枝の眼は、限りなく優しかった。これこそが、本来「田園都市」として建造されたこの街の繁華街にふさわしい姿であろう。
そう言ったサツキの耳に、ふと聞こえる足音があった。
「ヤシロさん!エリナさん!」
ヤシロ家の二人が、本通との交叉点で待っていたのである。
「お久しぶりです。……といっても、一週間前に会ったばかりですけども」
「そうですね。定期的に会ってますから」
「まあ確かに……もうそう会えないだろうと思ってたら、まさか翌月に自分の職場で再会するとは思わなかったですよ」
サツキは困ったような笑いを浮かべつつ言った。
この二人は今、国立アンドロイド技術研究所と国立重力学研究所の双方で客員研究員と助手を務めている。このため、旧臘から一週間に一度くらいの割合で新星に来ているのだ。
そもそものきっかけは、直義が清香の躰をメンテナンスした際、その技術力の高さにひどく驚愕し、ジェイに興味を示したことにある。
「後生畏るべしとはまさにこのことだ。これを埋もれさせるのは余りに惜しい」
シェリル、そしてサツキや啓一からジェイの話を聞き、アンドロイド技術者としてのレヴェルの高さと重力学者としての可能性を悟った直義はそう感嘆するや、粟倉とハルカへこれを伝えた。
結果直義は二人とともに緑ヶ丘へ向かい、ヤシロ宅の門をたたいたのである。
そして非常勤でいいから、研究員として働く気はないかと誘った。
その時、ジェイは自分の技術の基礎がこの世界と違いすぎると戸惑ったのだが、
「たとえ相容れないところがあろうとも、技術を高めるための刺戟となるならそれもよいものです」
そう直義に言われ、感銘を受けて承諾したのである。
さすがに転居は無理と、緑ヶ丘に在住したまま時折新星に来るという形になり、両研究所にたびたび顔を見せることになった。
その際、廊下でばったりと出会ってしまった啓一は、
「え?何でここいんの?しかもエリ……エレミィさんまで?え、推しがどうして職場の廊下に?」
驚きすぎてわけの分からない反応をしてしまい、あとで盛大に笑われてしまったそうな。
「いや、この世界に技術を伝えるのに壁が多いだろうと思っていたんですが、やってみると結構そうでもないもんです。もう、ほんとみなさんさまさまで……」
「マスターが本格的に立ち直る機会をくださったのは、本当にありがたい話です」
「何でもやってみるもんですよね……。意外とここの技術でも再現出来なくはないって分かって来たりして、こっちが驚いてます」
感慨深げに言うジェイとエリナに、啓一がさもありなんという顔をした。
「……もっとも、最初はサイン書いてくれが多くて困りましたけど。今は自重してもらってますが」
「どこで見られたのか、最初は出待ちが多かったですからね。研究所の方で注意喚起をしたら、すっぱりやめてくれたのは助かりました。同じリスナーとして態度が悪いのは気分がよくないので」
苦笑するエリナに、サツキが笑いながら肩をすくめつつ答える。
もっともサツキも啓一も、さらには他の研究員もちゃっかりとサインをもらっていたりするので、どの口が言うかというところもあった。
「研究所での仕事は、あくまでUniTuber活動とは別個ですからね。本名を出して勤めていますし、ファンの方にはやはりちょっと配慮していただかないと……。それに今は苗字が『ヤシロ』になったので、マスターに迷惑がかかりかねません」
エリナは現在ヤシロ家の籍に入り、苗字を得て「エリナ・ヤシロ」と名乗っている。
今は「義妹」の扱いになっているとのことだが、将来はどうなるやらとささやかれているようだ。
「……って大丈夫なのか、こんな大勢。入るのか?」
「あ、それヤシロさんとこじゃ頼めないから、うちだようち。参集殿なら確実に入るし」
啓一が首をかしげていると、百枝が顔を出して言う。
「ああ……そういえば、林野さんが一時避難してましたから」
「そそ。避難所になるか心配してたみたいだけど、結構でかいんだぜ?」
内乱の危険性が高まった頃、東郊外に避難していた瑞香が、ここに移動して来たことがあった。
その時地元民を含め三十人以上を収容し、避難所としての役目を果たしきったのである。
「まあ、あれから内装工事したりしたからさ。集まるにはきれいな方がいいだろ?」
「実際、随分きれいになりましたよね。何せ二ヶ月もお世話になったので結構汚してしまって……」
瑞香が横合いから申しわけなさそうに言った。
「別にお前や住民の人らのせいじゃないって。元からくたぶれててそろそろ工事のしどきかと思ってたんだから。……というより、お前のとこはどうなってんだ?」
「ええ、みなさんの寄附のおかげで工事が出来るだけのお金が全部集まりまして。近々社務所にご神体を遷座の上、修繕に入ろうかと」
瑞香の管理する緑ヶ丘神明社は、かつて「駆け込み宮」として異様な使われ方をされていたため、四年にして拝殿の扉ががたつき、建物自体も軋みが出て来てしまっている。
神明通の住民の生活を優先したため修繕が先送りになっていたのだが、余裕が出て来た頃に神明通をはじめとして中心部各所から「感謝」として寄附が始まったのだ。
なおこれを聞きつけ、かつて駆け込んだ清香、窮地を救われた啓一やサツキ、さらには「高徳」の計画を仕掛けたヤシロ家の二人、そして同業者の百枝も寄附を行っている。
「ほんとにもう、こんなに受け取っていいのかと……」
「いいんだよ、そもそもお前んとこ本来は総鎮守だろうが。一番格の高い神社をいつまでも情けない姿にしとくわけにゃ行かないっつの」
百枝がひらひらと手を振って言うのに、瑞香は恐縮しつつ照れくさそうに笑う。
以前は反社会的勢力との緊張からいつも気を張っている必要があった彼女だが、それがなくなったことで精神的に余裕が出来て来ているようにも見えた。
と、その時である。
本通から植月町に上がったところで、いきなり右からにゅっと何かが現われた。
「おとと……試運転の電車か。開業が迫ってるからえらい忙しいな」
眼の前に現われたのは、緑色に塗られた二輛編成の電車である。
緑ヶ丘市には、元々植月地区を起点に空港・桜通・本通方面を結ぶ電車敷設計画があったのだが、桜通を反社会的勢力に占領されたため停頓していた。
それを復興のついでに実現しようと、敷設工事が進んでいるのである。
残念ながら今日には間に合わなかったが、順調に行けば今月中に第一期区間として鏡団地〜植月町〜緑ヶ丘空港間が開業する予定だ。
「ほい、ここです。石段注意してくださいよ、初めてだとこける人多いんで!」
百枝は参道下でそう言うと、ひょいと上を指差した。
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