第48話 小説にテクニックは必要ですか?
小説を書くのにテクニックって必要ですかね?
それを手助けしてくれそうな書籍をつい購入しまいましたが、まだ開かずに置いてあります。
そもそも小説を一切読まないおれごん。文章はいつも身の内から。身内ではありませんよ、身の内です。
あの本を読めば私の小説からも美麗な表現が飛び出すようになるでしょう。ところがそれは真似っこです。だって長年触れてきて血肉になっている方々とは違うのです。
私が買い求めたのは付け焼き刃。
それは自分自身ではたどり着けなかった境地へワープさせる手法。導入すればある意味盗作ですよね、ほんの1小節でも。拙作を読まれた方は言うでしょう、あの作者のあの作品で見た。
他人からお借りした文章で本当に読者さんの心を動かすことができるでしょうか。たとえ動かせたとして、それはニセモノですよ。
私は表現者としての魂を長谷川裕一先生のお作より入れていただきました。それまでの私は消費者で、以降は表現者です。
表現者に真に必要なのは、テクニックではなくアイデアじゃないでしょうか。どんな主人公がどんな活躍をしたか。
主人公がどう思った、どう感じたかを表現するのなら、自らの内から湧き起こった言葉で。上手でなくてもいいと。丁寧に、ただ意図した本意が伝わればいいと。
というわけでですね、買ってしまった本の表紙を眺めては自己嫌悪に陥っているところです。なぜ買ってしまったのかと。お守りとでも思って、私の本の隣にでも挿しておきましょう。
本当に苦しくなった時には助けてくれるような気がしています。あるいは、あれが後ろにあるんだと思えば心強く、苦しい時もふんばれるかもしれません。溺れたときにこそすがりたい藁です。
とにかく、あれを読むことは今はまだ。近道ではありましょうが、最適ルートとは思いませんので。
私はこの、他者の本は読まないままで突き進んでいこうと思います。幸い編集者さんからも稚拙とは断ぜられなかったことですし。
誰の作品の影響も受けていない作者の作品なんて、読んでみたくはありませんか? ただしそのほとんどを整理してしまったので、現状1作しか読めないんですけども。
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