第10話 村を焼かれてからのスタート

 もう一万字ですってよこのエッセイ。よくもまあ飽きもせず。こんなものを書くヒマがあったら物語の方をどんどん先に進めればいいじゃありませんか。

 でもね、ここで毒を吐いて弱音を吐いてするとポジティブになれるんです。映画を観て大泣きしたらなんだか無敵になれたような、鬼滅のアニメ19話を観たら勇気をもらえるような。そこまでの力はありませんが、とにかく少しだけ前向きになれて机に向かえるんです。

 いつもお世話になっております(* u.u))


 机はやっぱりよいものですね。単純に文字数の生産量が増えますし、全集中でいられる時間も増えます。この間はうっかり外が明るくなるまでやってしまって、しっかりと翌日の予定に強めの影響が出て困りましたが。




 予選はサクッと飛ばすことにしました。ただし飛ばすためのアイデアを練り、予選を国内戦で鎬を削りあったライバルに任せ、主人公ペアには修行をさせることにしました。これで一応の納得感は演出できると思います。

 ここは読まれる方にとっては意表を突く場面になると期待します。一石二鳥ですね。


 少し考えたのですが。面白いって、読者さんの予想を超えることなのかもしれないって気づきました。

 だって探偵の謎解きは「その手があったか!」と膝を叩くときが一番気持ちがいいでしょうし、絶対に勝つと考えていた戦いに敗れれば「この先どうなる?」と興味が尽きなくなると思います。

 逆だったならどうでしょうか。予想した通りの結末なら肩透かし、順当に勝てば特に感じるところはないでしょう。


 そういった意味で、定石を外すのは面白いに直結しているような予感がします。

 勝つのは勝つ。それを大前提に読者さんを驚かせてから勝つ。それを毎度、毎試合に混入する。

 それを思えば試合の中だけでドラマを構築するのは難しいですね。やはり試合の外、日常生活の方でもなんらか仕掛けがあると語る幅が増えます。


 物語の推進力って、絶対にチート能力だけでは足りませんよね。どうしても深みといいますか雑味といいますか、なんらかの背負ったものがあった方が良いように思います。

 追放される、婚約破棄される、異世界に飛ばされて、継母にいじめられて、母子は離ればなれ、過去に飛ばされ未来に飛ばされ、ホームレスだったり、空港に取り残されたり、テロリストと偶然遭遇、未知との遭遇、土蔵に妖怪がいて、ノートが空から降ってきて。


 物語の推進力って、ひとことで表現するならストレスですよね。外からの力、外力。それによって輝きを持つのが主人公でありヒロイン。

 「さあ勇者よ旅に出ろ」と王様にはっぱをかけられるだけよりも、ドラクエⅤのように村を焼かれてからのスタートの方がみなぎります。


 その線で考えていって、主人公の頼れる相棒にも荷を負ってもらうことにしました。今までは主人公を援助するいいところのお嬢さんというだけの設定でしたので、多少なりと人間味を帯びたかな、と。

 それで面白くなるかは微妙ですが、語る幅が広がったのはまちがいありません。


 これによりラストも定まりました。優勝して紙吹雪が散ってわあああってやってるところで終わり、くらいの雑な案であったのを、いくらかましにできるかもしれません。

 気持ちのいいエピローグを追加できそうです。

 どうぞお楽しみに。

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