第119話
「『サンダーエクスプロージョン』」
『サンダーボルトー』
魔力を十分に練った3人同時の魔法が敵の部隊長へ炸裂する。更にその電撃魔法は、泥沼の水を伝ってモンスター300に襲い掛かる。
トリプルサンダー系魔法によって、直撃を受けた部隊長とゴブリンやウルフなどは息絶えて魔石へと変わった。
ただ、オーガは体が大きいのか生命力が高くて生き残っている者もいた。生き残っているオーガに対しては、弓矢やアロー系魔法の攻撃を飛ばす。そうするとオーガは次々と魔石へ変わる。
瞬く間の出来事だったが、初回の作戦は上手くいった!
これを数回繰り返せば、全てのモンスターを倒せる………。
また、次々とモンスターが転移されて来る。50〜60来た辺りで部隊長が現れて、異変に気付いた様だ。
『グォー』と叫びながら、周りを警戒する仕草を浮かべる。その警戒は、次の部隊長へも伝えられる。
ただ、モンスター達はすぐに外側へ向けて進軍するつもりはない様だ、迎え撃つ防衛陣形を取っている。俺達にとっては好都合な状況だった。
また、先程と同じくモンスターが300ほどが揃った時にトリプルサンダー系魔法を放った。
モンスター達は、いくら警戒していようが電気を盾などで防ぐ事が出来ずに感電してしまう。先程と同じく殆どのモンスター達は感電死してしまった。
そして、生きているモンスターは次々と弓矢や魔法で葬り去られた。
二度あることは三度あるとは行かずに次のモンスター達は、違った反応を見せた。
1部隊が揃うと、そのまま俺らの拠点へ向けて進軍し始めた。仲間が居ないことで、先発隊が既に進軍していると勘違いでもしているのかもしれない。
それにしても残りモンスターは400ほど。半分以上は、殆ど苦労せずに退治することができた。
そんなことを考えていると、モンスター達が沼地電撃トラップ(今名称を付けてみた)を抜けてしまうので、その前にジーニャに『サンダーエクスプロージョン』を発動して貰った。
その1発では、巻き添いのゴブリンたちも仕留められなかったので、俺は「サンダーエクスプロージョン」を追加で敵部隊長へ向けて放った。
そうすることで、大体のゴブリンの様な小型モンスターは消滅した。更に部隊長のオーガは2発の「サンダーエクスプロージョン」の直撃を受けて、消滅した。
数体のモンスターがトドメの弓矢や魔法攻撃を躱して、森へ逃げ込む。
その間に移転して来たモンスターは、異変に気づいて、部隊長を待たずに次々と森へ向けて走り出した。3人で雷魔法を使用するが、次々と森へ逃げ込むモンスター達が増える。
ただ、その森へ逃げ込んだモンスター達には、落とし穴(底に槍仕込み)、括り罠、紐を触ると棘付き丸太が飛んでくるトラップなどが襲いかかった。
森のあちこちで、『ギギィィーー』『グガァァァーーー』などの声が響き渡っている。
結果、今回の罠を活用した奇襲作戦は大成功だった。
次があっても、襲撃時期を明確に掴んで準備を行い、敵の転移直後に上手く敵を排除できれば、問題ない。
情報が漏れて対策を打たれてしまったら、どうしようも無いので、念入りに生き残りを出さないようにモンスターを討伐しておく。
また、今回は、オークジェネラルなどの強力なモンスターの姿が見えなかったのも良かった。毎回、あんなタフな戦いを行っていれば、いくら身があっても保たない。いつかは仲間に死人がでるだろう。(これまでが出来すぎなのだと思うが)
なお、キーシャからの報告以上のモンスターは攻めて来なかった。
因みに、キーシャ達が見張っているダンジョンからは、今回総勢数万ものモンスターが出陣して行ったとの事だった。
その中で、俺達の拠点へと続く転送陣方面に移動したモンスターが1000程度だったのだ。
やはり、今回は前回以上に力を入れて、侵略を行ったのだろ……。それを考えると、他の拠点がどうなっているのか、多少不安になったのだった。
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