第68話
山中でモンスターの大群から救った人達の自己紹介が始まった。
「失礼しました。確かに、まだ自己紹介すらしておりませんでしたね。私は竹光剛と申します。そして、妻の―――――――。」
彼等は、2家族で7人だった。
竹光 剛(たけみつ つよし) 火魔法 54歳
竹光 京香(たけみつ きょうか)隠密 50歳
竹光 寧々(たけみつ ねね)飼育 23歳
竹光 涼子(たけみつ りょうこ)料理 21歳
鳥海 真也(ちょうかい しんや)剣術 38歳
鳥海 愛美(ちょうかい まなみ)飼育 37歳
鳥海 莉緒(ちょうかい りお)隠匿 11歳
「私達は飼育スキルと隠匿スキルを用いて、ここまでどうにかやって来れました。飼育は動物達を少し操る事ができるスキルです。これを2人が所持してますので、ある程度の数の家畜の行動を制御してます。そして、それだけではモンスターや他の人達に家畜が狙われてしまいます。そこで、隠匿スキルが役に立ちます。隠匿は多数の対象者に隠密効果を付けることが出来るスキルです。これは、家畜も対象にできますので、それで遊牧生活をしてました。」
「隠匿は凄いスキルですね……。」
『私も隠匿スキルは聞いたことが無いです。通常のスキルでは無いと考えられます。攻守ともに用途は多彩かと思います。』
『使い方によっては、集団での探索活動も可能かもしれないな。相応のリスクがあるかも知れんが、有能なのは確かなスキルだ。』
エミリーもゼネブも隠匿スキルを絶賛だった。
「はい。ここまでこれたのも莉緒ちゃんがいてくれたお陰です。 これで、こちらから提示できる主要な情報は開示しました………。それで、いかがでしょうか?」
念の為、実際に『飼育スキル』と『隠匿スキル』を使用してもらい効果を確認した。
「家畜の飼育スキルは、ウチの拠点に欲しい人材ですね。更に隠匿スキルは良い意味で未知数で今後に期待が持てます。これだけで合格のレベルです。あとは、共同生活の中で徐々にお互いの事を知りながら、信頼性を築いていければと思います。こればかりは、和を乱したり、強調が取れなければ最悪の場合、強制退去も有りえますので肝に銘じて置いて下さい。」
ここで、鳥海さんがちょっと食って掛かってきた。
「俺達もまだ海堂君たちの拠点の状況を見せて貰えてないので、まだそちらの拠点でお世話になるか分からないけどな!」
「―――――いやーー、実に素晴らしい拠点ですな。こんな素晴らしい拠点を持っているとは、俺達家族は海堂君にずっとついて行くぞ!!」
さっき程までの態度が嘘かの様に鳥海さんの態度が一辺している………。
1階の共有スペースで真也さんが寛いでいる。
電気が使えなくなってから早数ヶ月……電気の有り難みを染み染み感じているのだろう。
因みに俺のスキルでこの拠点を建設していることを竹光家、鳥海家の皆さんには伝えている。
そして、各家族に4階の1部屋ずつを提供して、生活を開始してもらった。
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