第40話
侵入者達が全員自分のスキル画面を見せてくる。
名前 : 金安 隼太(かなやす しゅんた)
レベル : 4/50
スキル : 植物 レベル1
名前 : 近藤 結城(こんどう ゆうき)
レベル : 4/50
スキル : 清掃 レベル1
名前 : 益子 剛(ましこ つよし)
レベル : 7/50
スキル : 居合 レベル2
名前 : 南島 夏(みなみしま なつ)
レベル : 5/50
スキル : 狙撃 レベル2
『………狙撃。』
「狙撃といっても弓矢です。本当は銃がスキル専用武器かも知れませんが、ここは日本なのでそんなの手に入りません。どうか少しの間だけでも良いんで、軒下に居させて下さい。」
『まあ、見た所その弓矢を使っているのだろうから、俺達の仲間の弓術と同等ってとこか。……どうしますか、冬夜様?』
ジェイドが俺の方を見た、侵入者4人もそれに釣られる様に一斉に俺の事を見た。
今までジェイド達3人が全面に立って話して居たので、侵入者達は俺の存在に気づいて居なかったようだ。
俺は危険性も低そうと判断して、ジェイドの隣まで数歩移動する。
「まあ、ここまでのやり取りを見て、特に危険性を感じなかった。何か可笑しな様子も見れない。それに本当にこの益子君は体調が悪そうだな。戦力的に考えて、このパーティーの主力だろう。彼がこの状態なら、モンスターの集団が押し寄せたらヤバイだろうな……。」
ここで一旦話を切って、一息溜めを作る。
「………受け入れを考える、条件は3つ。1つ目は、もう少しスキルの詳細を教えてくれ。そして2つ目は、俺が求めているスキルの内容だった場合、仕事を手伝ってもらう。最後の3つ目は、……当初話していた『匿って』って言った理由を話せ。」
彼等には酷かも知れないが、当初匿って欲しいと言っていた。この拠点を守るためにも厄介な理由なら申し訳無いが、リスク回避として断らざる得ない。
「分かりました。条件を飲ませてもらいます。まず、スキルは何を知りたいのですか?」
金安君が話を進めようとしていたが、南島さんから横槍が入った。
「ちょっと待って……。」
「っん、何か不満でもあるのか?」
「不満って訳では無いんですけど、もしかしてあなたって『インヴェルノ』?」
っ何!!
インヴェルノだと………なぜその名前が出てくるんだ!
と言うかそもそも、何か引っかかって居たのだが、この違和感は何だ??
そう、彼女の声を聞くと何か違和感があるんだよな……。
何だ?そう、何か懐かしいような感じがする。
「間違いない、インヴェルノよね!! 私の声に聞き覚え無い!?」
必死になって考える。俺はこの声を良く知っているかもしれない。
「…………エスターテか?」
◇◆◇◆◇◆◇◆
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