第35話 ※ステータス表示あり
新拠点へ引っ越した当初の大襲撃以降、大きな侵略は無い。それでも小規模な戦いは数度発生している。
ただ、俺も戦える事が分かり、訓練の意味を込めて前線に出ているので、死人が出るには至っていない。
俺の目標は、引き篭もり生活を送る事である。ただ、その目標達成するには、食料問題を解決しないと始まらない……。
今日は秋美さんと一緒に午後から放置されている家畜を探す事にしている。
今は昼食中。
目の前のサラダに手を伸ばして、それを口に運ぶ…。
「うん、美味しい。」
「ありがとう!冬夜さんにそう言って貰えて嬉しい。」
「本当にいつもこんなに美味しい食事を取れるのは秋美さんのおかげだよ。ありがとう!」
気付いただろうか、この20日で俺と秋美さんの間で敬語が消えた。
「いえいえ。それより、今日はどの辺りへ向かうつもりなの?」
「ちょっと遠出してこの辺り行こうかと思ってるけどどうかな?」
俺はGPSが使えない携帯のマップアプリを開いて見せた。千葉県某市辺りでここから15km以上離れている。
「うん。良いんじゃ無いかな。バイクも使えるんでしょ?」
「そこは大事だよ。道がちゃんと空いてれば、車も使えるんだけど、あれじゃ無理だよね……。」
「まあ、そりゃそうだよね。至る所に車や瓦礫が散乱しているもん。」
食後のお茶を飲みながら、日課のステータス画面をいじって召喚ガチャのボタンを押す。
目の前のカードを手に取るとちょっと光った。
「っえ!」
「何?何?」
秋美さんは何も見えなかった様だ。
だが、次の瞬間俺は満面の笑みになっていた!
手には初のオプションカードが握られていた。
マイスペース増加 ☆☆☆☆
・マイスペースの面積を4倍にする。
「とうとう、オプションカードを引いたよ!しかも☆4つ!マイスペースの面積を4倍に出来るらしい。配下も入れる畑作のスペースが確保出来たよ。」
「おめでとう。マイスペースが増えると防衛面でも改善されるし、やれる事が増えて助かるよ。面積が4倍ってことは、それを使うと100m×100m(10,000㎡)⇒200m×200m(40,000㎡)になるって訳ね!」
「そうなるな。まだまだ拠点は不完全だから少しずつでも改善していこう。」
「うん。これからが更に楽しみだわ。」
「家畜はとりあえず輸送が可能な鶏などから始めようと思うんだけど良いかな?」
「良いと思うわよ。卵があると料理の幅が広がるわ。因みに鶏小屋は農具小屋の近くに建ててくれれば、鶏糞を運ぶ必要が無く畑の堆肥に出来て一石二鳥よ。」
「卵料理か〜〜久々に食べたいな。卵かけご飯だけでも良いや!!鶏小屋の方はアーク達にお願いしておくよ。と言っても捕まえないと始まらないから、まずは家畜捜索からだな。」
「楽しみにしててね。」
俺達は胸を膨らませて食堂を後にしたのだった。
名前 : 海堂 冬夜
レベル : 13/50
スキル : マイスペース【ユニーク】 レベル3
レベル1 : マイスペースに配下を召喚可能(13/30) ▽
レベル2 : オプションカード枠+1枚 (マイスペース増加 ☆☆☆☆)
レベル3 : マイスペースに施設を設置可能(15/15) ▽
レベル4 : オプションカード枠+1枚 (****)
レベル5 : **********
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