第31話
ハンク達は基本待ちの構えを取っている。
ウルフ達は隙を伺う様にハンク達と一定の距離を保って横移動しながらウロウロし出した。
ただ、相手はハンク達だけでは無い。
『ファイアーーボム』
ジーニャの先程より威力が高い魔法が物凄い炸裂音と共にウルフ達の塊に直撃する。
ズドドドォーーーン
5m程のクレーターが出来ている。
まともに魔法を受けた個体はその姿を消失させ、魔法の余波を受けた個体は重軽傷様々だ。
隊列の崩れたウルフの大群へハンク達が飛び込んで1匹づつ確実に倒していく。
ウルフ達へ意識が向いているハンク達前衛へ上空から飛来する何かがいた。
ウィンドバードだ!!
鷹を思わせる様なフォルムの鳥モンスターだ。翼を広げた長さは1.5mはありそうだ。
アーク達はウィンドバード目掛けて弓矢を放つが、相手の数が想定より多くて全てを仕留め切れない。
弓を掻い潜ったウィンドバードの個体は、前衛達の首や腕などの防御が薄い箇所を狙って鋭い爪で攻撃する。
『うぐぅ…。』『うわぁー』
崩れた人へウルフが飛び掛かり倒される配下が出てくる。
ただ、緊張の糸を切らしてはいけない。
後方からの援護射撃で上空のモンスターどもを倒し切る。ウィンドバードが居なくなると、前衛達が体制を立て直しウルフの大群を倒し切った。
倒れた配下はカードへ戻る。戻った配下の☆数だけ、配下を再投入出来る。と言っても、現在補充出来るのは3人までだ。
今回は後衛の魔法使いを1人追加して、攻撃力を増強しておく。
ここまで半刻近く。
1人の配下が倒れて、2人が重症でカードへ戻した。軽傷者は多数おり秋美さんに回復して貰っている。
そして、俊敏性が高いウルフ系を倒したら重量系のオークとオーガが攻めて来た。
こちら重量級の敵数はそこまで多く無い。片手で足りるくらいの数だ。
オーク4匹のオーガ1匹だ!
オークは180〜190cmで豚と猪を足して2で割った感じの顔をしており2速歩行のモンスターだ。
オーガは大きい……ハンクより1回り以上大きく、200cmを超えている。鬼をイメージした様なフォルムだ。
オークは落ち着きの無く交戦的に感じるが、オーガは真逆で冷静にこちらの戦力を分析している様だった。
オークは後衛の女の姿を見るとそれをターゲットとして一目散に迫って来た。
重騎士のジェイドが盾で跳ね返そうとするが、逆に押し返されてしまう。数的有利もあり、ジェイドが抑えたオークをハンク☆☆達が囲んでダメージを蓄積させる。
更に魔法攻撃も加わえて何とか1匹のオークを倒す。
重騎士のジェイド以外の前衛は1人でオークのブチカマシを持ち堪えられ無い。吹き飛ばされつつどうにか動きを止める感じだ。
致命傷を負いつつも他の仲間達にチャンスを繋ぐ感じだ………。
激闘の末どうにか多大な被害を出しながらもオーク4匹の討伐を完了する……。
残るは、オーガ1匹。
こちらの配下は残り7人。
オーク4匹の討伐に10人以上が散った計算になる。中衛・後衛にも被害が出ている。オークに捕まって酷い目に合う子は居なかったが……思った以上の被害だ。手持ちの配下カードも既に使い切っている。
◇◆◇◆◇◆◇◆
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます