第9話 新たな性癖

「まったくだぜ!」


二人は大反対している。


「まあまあ、落ち着けよ」


俺は二人を宥めた。


「この装備は俺達に必要な物だ」

「そうか?」

「ああ。これは防御に優れていて、尚且つ機動力もある優れものだ」

「確かにそうだな」

「それに、俺達には魔法がある。この装備は、そんな俺達の力を最大限に引き出す為のアイテムだ」

「うむ。言われてみるとそうだな」

「それに、この装備なら目立つ事はない。戦闘になっても、相手が油断してくれるかもしれないぞ」

「目立つわい!」


女子スクール水着のおじさんは、どこに行っても目立つだろう。

口から出まかせ言っても無理か。

俺はこの衣装を気に入り始めていた。


だって、旧スク水だよ? 一度は着てみたいじゃん!


「俺達まで変態と思われたくない!」


と、鮫島。


「そうだ! 俺達を巻き込むな!」


と、レオン。


「だが断る!」


俺はきっぱりと断った。


「おい!」

「まぁ、いいじゃない。嶋野さんって元々変態だし、私達は距離を置きましょ」

「それもそうか」

「納得すんなよ!」


愛奈は離れて行き、鮫島とレオンは諦めてくれたようだ。


「仕方がないわね。それじゃあ、これをあげましょう」


女店主が何かを差し出して来た。


「これは?」

「それは、Tバックよ」

「「「はあ?」」」


三人の声がハモった。


「いやいや、おかしいだろう? どうして防具屋に武器が置いてあるんだよ!」

「防具屋だからこそよ」


意味わからん。


「これは、女性専用の装備なのよ」

「女性専用?」

「そうよ。攻撃力は無いけど、防御力が高いわよ」


Tバックを履いてみた。

履く時に苦労したが、なんとか履けた。


「どう?」

「凄いな。防御力が高いという理由が良く分かったよ」

「でしょ♪」


なんとなく、身体も軽くなった気がする。


「気に入ったわ」

「でしょ♪ 良かった♪」


俺は新たな性癖に目覚め始めていた。

他の皆は白けた目をしている。

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勇者召喚に巻き込まれた社畜おっさん。早速パーティから追放されて、ゲーム序盤で死ぬモブとして転生したのを自覚。聖女に転生した同僚が同情、剣聖スキルを授けてくれた!~無双して、ざまぁして成り上がる物語~ うんこ @yonechanish

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