第3話 AランクとFランクで劣等感

「しかし、今回は前回の教訓を生かし、万全の体制を整えていた」

「それが、私たちということですね」

「そういうことだ」

「でも、私たちは普通の人間ですよ?」

「心配はいらん。そちたちは勇者だ。伝説の武器と防具を授けよう」


そう言って、兵士が鎧と剣を持ってくる。


「うぉー! かっこいい!」


鮫島は大喜びしている。


「嶋野さんも着てみたらどうですか?」

「おうよ! こんなの初めてだからワクワクすっぞ!」


俺はテンション上がってきた。


「勇者様方、どうか我々をお救いください」

「任せてください!」

「俺たちに任せれば安心ですよ」

「ゲームできるから頑張るわ」


こうして、俺達の冒険が始まった。

俺達は装備を身につけた。

銀色に輝く全身鎧に白いマントだ。


「おー、かっこいいじゃん」


鏡の前でポーズを決める。


「嶋野さん、ふざけるのはやめてください」


愛奈に怒られる。


「真面目にやってください」

「へいへい」

「それでは勇者様方、よろしくお願いします」

「はい!」


こうして、俺達の異世界冒険が始まった。


「それでは、こちらから護衛をつけましょう」


ジイさんが言う。


すると、扉から一人の男が現れた。


「俺は【レオン=ガイル】。Aランク冒険者パーティのリーダーをしています」


金髪で筋肉質の男だ。


イケメンでモテそうな感じがする。


「おおー! Aランク冒険者!」


鮫島が興奮している。


「Aランクってなんすか?」


俺は質問した。


「冒険者の階級だよ。下から順にE・D・C・B・A・Sになるんだ」


鮫島が答える。


「へぇ~、お前物知りだな」

「まぁね」

「ちなみに俺達は?」

「Fランクっすね」

「じゃあ、雑魚なんだな」

「まぁ、初心者クラスだけどね」

「ほーん、なるほどねぇ」

「君たち、聞こえてるよ」


レオンにツッコまれた。


「すいません、気にしないでください」

「ははは、面白い子達だね」


レオンは笑った。


「では、早速出発しよう」


こうして、俺達の異世界冒険が始まった。

俺達は馬車に乗って移動していた。

揺れる車内。

ケツ痛ぇ……


「ところで、魔王軍の目的は何でしょうか?」


愛奈が質問する。


「魔王軍は魔物を操ることができる。おそらく、目的は街を襲うことだろう」


「なんて卑怯な奴等だ!」


鮫島が憤慨する。

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