第9話 次の日

チュンチュンっ

小鳥の囀ずる声が外から聞こえて来た。

昨日はあれだけ呑んだのに他の地元の人達は丁寧に片されて帰っていた。

逆に申し訳ない気持ちだったが楽しかったので良しとした。

特に世話好きなトメさんは部屋をあらかた掃除してくれて綺麗になっていた。

なんだか、凄く助かり3日か4日かかりそうなところを2日ほどで終わらせると思うと少し気が楽になった。


残るはおじいちゃんの部屋と庭先の手入れとベランダの掃除だ。

早速支度して準備をした。

台所に行ったら朝ごはんが用意されていた。

どこまでも優しくて少し涙が出た。

青年は庭先の手入れを行い、その後にベランダの掃除をした。

午前中に作業が終わり休憩に入った。

するとまた


ピンポーンと昨日のようにインターホンが鳴り響いた。

扉を開けるとトメさんと地元のおじいちゃんがいた。

トメ「あらあら、寝癖がついてるわよ。お昼時でしょう、お昼ごはんにしましょ」

手元には手一杯のお弁当箱があった。

青年は笑顔で迎え入れ楽しくお昼ごはんを過ごした。

僕のおじいちゃんの話を聞けた。

トメ「なんだって、手帳?ああ戦争の時のね。フィリピンの女性?あ!ライさんね!!でも今体調不良で入院中なの」

おじいちゃんのボロボロの手帳は読み進むと途中で白紙だった。

もう一冊はここで色々お話してから読み進めようと思う。


青年「そうなんですね、大変ですね」

トメ「気になるなら会ってみる?おじいちゃんのこと知れるかもよ」

青年「そうします、ひとまず部屋を掃除してから行きます」

トメ「あら、丁度いいから一緒に向かいましょう。片付けも手伝うわ」

お昼を食べ終え少し休憩してから掃除に取りかかりました。

トメさんは手先が早くすぐに部屋は綺麗に片付いていきました。


トメ「あら、もう終わりかい」

青年「いやいや、お元気ですねほんとに」

トメ「バカいってんじゃないわよ、いつまでも現役なんだから」

青年「感服です」

トメさんと出かける支度をして村に向かった。

村でライさんのお見舞いにいく人を集め入院している病院に足を運んだ。



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