第7話 希望

しばらく疲れ果てたのか横たわっていた。

方位磁石を確認しついでに地図を忙しなく見た。

三島はため息をついた。

まともに栄養価の高い食べ物を食べていないためか少し体がだるかった。

ガソリンの最後の一缶を使い切り船を動かした。


しばらく北に進むと無線機が反応した。

「ピーピピッピピピーピ...」

それはモールス信号だった。

すぐさまチャンネルを合わせて返答した。

カチッカチカチカチッカチカチッ

相手は鉄平だった。

やり取りを続けまだ鉄平が海にいることが分かった。


すると目の前に島が見えた。

三島は喜びとともに涙がでた。

そして中速でエンジンを切り島に向かった。

鉄平に繋がるうちに状況を伝え島に向かった。


島はみるみるうちに大きくなり一つだけじゃなかった。列島のように並んでいた。

そこに船置き場があり船をロープで止めて船を降り長い間味わえなかった地面の感触があった。

三島「やった、ついについた...ところでここは日本なのか」

辺りに誰も居なかった。何隻が漁船があり家も数件立っていた。

遠くで爆発の音がありよく見ると戦場だった。

三島は急いで走り民家に駆けた。


するとそこに殺された老夫婦の姿があった。

するとガタガタと音がした。

三島は「誰だ!」と叫んだ。

音は地下から微かに聞こえた。

ソファを動かすと下に地下扉があった。

恐る恐る開けると「キャアッ!?」と叫び声が聞こえた。


幼い子供二人と若い女性の姿があった。

そして何語か分からない言葉を掛けられた。

そして思わず三島は世界地図を見せた。

言葉は分からずともここはどこ?とジェスチャーをした。

するとフィリンピンを指さした。

三島は驚いた。

でも奇跡に近かった。幸い日本から近く帰る手立てが出来た。

そして子供と女性を連れて日本に帰ることを決心する。


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