第4話 限界

登場人物 若き頃のおじいちゃん(三島)、上島中尉


しばらく持ちこたえたが戦場は激化していき前線を押される始末になった。

日本の護衛艦も撃墜され海は米軍に囲まれていた。

絶体絶命の危機に陥った。


上島中尉も殺され、いよいよ仲間が何とか生き残った肩を負傷した兵士。

地下内では大混乱になり慌てふためいていた。自殺するものいた。


日本兵「だれだ、こんな作戦考えたやつ!勝てる道なんてなかったんだよ...」

日本兵「すぐに降参すれば良かったんだよ...今更手を挙げても殺される...」

苦痛と恐怖の叫びが飛び交っていた。


しかし三島軍曹は最後まで諦めなかった。

仲間の手当てを十分に行い弾の補給と食料配布も欠かさず行った。

しかし現実は甘くなく次々と仲間が殺されていく。


とある人物が名乗りを上げた。

そこにいるのはまだ新米の鉄平だ。

鉄平「まだ諦めちゃいかんです!作戦があります!生き残りをかけた!!」

日本兵「鉄平...なんだ作戦て言ってみろ」

落ち着いた様子で聞き返した。


鉄平「洞窟に隠した漁船や小型軍艦が配備されてます!!」

日本兵「それで戦えっていうのか!冗談じゃない!!」

大きく怒鳴り散らした。

鉄平「いや、一か八かで逃げるんですよ!!!逃げて北に進めば運がよくて日本に着く!!」

日本兵「そんなの天皇陛下が許さない!!」 負傷した日本兵「そうだ!そうだ!」


鉄平「こんなバカらしいことさせられて逃げた方がよっぽどましだ!!!俺はいく!!!」

三島軍曹「ちょっと待ってくれ、俺もついていく。婚約者が待っているんだ...」

鉄平「それはめでたい!いますぐ逃げよう!!逃げたい奴だけついてこい!!」

笑顔で駆け抜ける鉄平。

するとその笑顔に引きつけられるように...

日本兵「おれもついていく!ここで死ぬよりマシだ!!」

日本兵「そうだな、運が良ければ愛する人に会える...」


一斉に洞窟に駆け寄った。

中には降参をして地上にいき撃ち殺される者もいた。残る人もいた。

洞窟に30人ほどは集まった。

鉄平「いいか、これは作戦だ。少しでも生きる確率を増やすんだ。」

行く途中に鉄平に言われた物を集めた。

そこには焼夷弾と狼煙を上げる素材と煙幕弾が数十個近く。


鉄平「これだけあれば十分だ!みんな逃げる準備するぞ!」

それぞれが船に乗り込んだ。


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