第2話 日記

登場人物:青年、地元の人、おじいちゃん


ウィーーーン!静かな部屋に忙しなく響く掃除機の音。

青年「夕方前には全室終わらせなきゃ」

家の掃除をここ1年全くしてないらしくずっと旅にでていたので手がつけられてなかったのだ。

青年「たくっ、ホコリがたまってる...」

掃除機をかけるたびにホコリが舞い散る。

おじいちゃんはそんなに掃除をしないからホコリが異常に溜まっているところがちらほらある。


青年「だぁぁぁぁっ!キリがない!」

青年は掃除機をかけるのをやめてお昼ご飯にした。

お昼はコンビニで買ったおにぎり二つとサラダチキンだ。

おにぎり二つを頬張り最後にサラダチキンをガブリと嚙みついた。

麦茶で喉に流し込む。ゴクゴク。

青年「とりあえず、一番汚い客間をのぞいて終わらせるか。」

少し休憩したのちに再び掃除にとりかかる。

おじいちゃんの寝室掃除にとりかかる。

少しホコリっぽいがまだおじいちゃんがいた形跡がかすかにあった。

青年は少し涙を流し掃除にとりかかった。


おじいちゃんは競馬が好きで競馬新聞が積み重ねられていた。

辺りに本や雑誌おまけに女遊びで貰ったであろう服のプレゼントが散乱していた。

歳をとっても女性からモテていたおじいちゃん、正直羨ましいと思った。

しばらくして寝室が片付いてきたのを感じた。

青年「ふぅ、ひとまず片ずいた」

古いタンスが目についた。

いつに買ったタンスだろうと思い、昭和の頃のような古い茶タンスだ。

タンスの中は書類や通帳関係が入っていた。

おじいちゃんからが危篤状態の時に手紙を医師の方に頂いた。

そこには金庫の番号と最後の言葉がつづられていた。


「いつも遊びに来てくれてありがとうな、わしの自慢の孫」

と書かれていた。

その一言の下に消しゴムで消した跡がありなにか伝えたそうな感じだった。

青年は少し涙を流し紙に書かれた番号で金庫を開けた。

金庫には土地の書類関係とお金が200万ほど納められていた。

下の段になにか最近のB5サイズ日記とぼろぼろのA4サイズの手帳があった。

青年「ん、なんだこれ」

日記には「愛した人」 手帳には「日報とモールス信号」とタイトルが書いていた。

青年はペラペラめくった。 


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