第3話 西陣織のような小説が書きたい。


構造主義哲学者 ロラン・バルトは

個人の生育歴や社会環境によってできた

「語り口」をエクリチュールと呼び、それに

よってできた文体を「テクスト」即ち、個人

独特の織物、テクスチュア と呼んだ。


私が書きたい小説も、このような西陣織の

美しい布のような「テクスト」である。



今執筆している小説の縦糸は、

日本史の闇、仏教と神道、神学と哲学、

スピリチュアル、量子力学の最先端知見、

ゼロポイントフィールド仮説、であり、


横糸は、主人公と彼のメンター、

敵対勢力、周辺の登場人物、問題を抱えて

いる解決対象人物、歴史上人物、霊的存在、

であり、これを有機的に美しく組み合わせて

布を織るつもりでプロットとキャラを組み立てて

いる。

 

どんなに個人が個性的であろうとしても、

文化的環境と社会的環境の中で無意識に

エクリチュールを形成され、知らず知らず

社会的なテクストを織らなくてはいけないとしたら、



逆に思い切り意識して、自分のインプットした

知識や文化をメタ認知して、工場のように

織り込むことでテクストの仕組みを暴いていきたい、

というのが、私の目論みである。



たてのいとは あなた

よこの いとは わたし


https://youtu.be/V4GeiPRZU2Y




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