第9話 カフェにて
そうして、4人はカフェに行き、雑談をした。
初めて会う4人であったが、話しているうちに徐々に打ち解けていった。
そんななか、翔は凛の姿を数年振りに見て
『あんなにやんちゃだった凛が、大人な女性になったんだなぁ。』
と考え深く凛の姿をぼーっと見ていた。
「望月くんは、久しぶりの凛の姿見てどう思ったの?」
ふと、凛の横に座っている早苗からそんな言葉が出てきた。
「いやぁ、本当に大人な女性になったなぁと思ったよ。あんなに男勝りだった凛が。。。何がか恥ずかしくなるね。」
そう翔が話すと
「翔はまだ、子供の時みたいな感じがする。笑」
そう凛が茶々を入れた。すかさず翔は
「男はいつだって小学5年生なんだよ。笑」
「何それ。笑」
そんな会話がしばらく続き
「ねぇ、これからどうする?近くにアミューズメント施設あるから遊ばない?」
そう凛が話す。
「私はいいわよ。今日予定ないし。」
「俺も話してばかりで少し体動かしたい。」
早苗と勉も行きたいみたいだ。
「うん。じゃあそうしよう。」
翔はそう言ってテーブルにある飲み物を片付ける。
「サンキュー。翔。」
「ありがとね。」
今日初めて会った勉と早苗とも打ち解けて、この後行く施設でも楽しめると
少し興奮しながら店を出た。
店を出るとすぐ、凛は早苗の横に居たのに翔の横に歩き手を繋いできた。
「えっ、凛。なんで手を繋いでいるの?」
「いいじゃん。子供の時はこうやって一緒に帰ってじゃん。」
そう言って凛は手を離さない。
凛は子供の時、一緒に家に帰る時は手を繋いでいた。
きっかけは何でか分からないけど、凛と遊んで帰る時はいつも手を繋いでいた。
『まぁ、凛がいいならいいか。』
翔は時に気にせず凛と手を繋ぎ、目的に向かう。
ふと後ろに居た早苗は勉に話しかけた。
「あれって、付き合ってる雰囲気じゃない?」
「うん。お互い気にしてないと言ってるけど、側から見たらそう見るよね。」
「こっちが恥ずかしくなるよね。」
「うん。こっちが恥ずかしくなるね。」
幼馴染みとはいえ、もう2人とも高校生になる。男女の付き合いも早い人では中学生からいる。
ただ、翔と凛はそんな事はあんまり気になっていない。
お互い、異性と言うよりは友達という気持ちが強い。
翔と凛は仲良く目的に向かうなか、後ろに居た2人は終始恥ずかしさを胸に少し顔を赤くなりながら
『早く、着かないかな。』
と思っていた。
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