第6話 昼食

高輪とは体育館で打ち解けたため、雑談をしながらご飯を食べている。

「教科書がタブレットはありがたいよね。カバン好きなのに出来るし。」

「うん。僕はお気に入りのブランドのカバンがあるからそれにするよ。」

「へぇ。どんなブランドなの?」

というやり取りをしているとスマホが振動した。

「スマホ鳴ってない?出たら?」

「うん。ちょっとごめん。」

高輪に断りを入れスマホを見ると、送り主は凛からで

『今日、私の学校、オリエンテーションあったんだけど、翔もあったの?』

という内容だった。

『うん。僕も今日オリエンテーションがあって今終わってその時知り合った友達とご飯食べてる。』

と打って送信。すぐに返信が来た。

『どこで食べてるの?』

『高校近くのショッピングモールだよ。』

『えっ、私も今友達と来てる。これからその友達も含めて一緒に遊ばない?』

『えっ、とりあえず友達に聞いてみるよ。』

『うん。待ってるよ。』

数年振りに会うのにとんでも無く軽いノリで遊ぶことを提案してきた凛に驚きながら翔は高輪に話をした。

「実は、昔仲良かった女友達が今同じショッピングモールに来ていて、これから遊ばない?と提案してきたんだけど、どうする?」

「えっ、俺も一緒でもいいの?久しぶりに会う女友達なんでしょ?」

「うん。高輪くんもいる事を話したら、向こうも友達と一緒みたいで4人で遊ばない?って。」

「まじかぁ、俺でもいいの?」

「???。どういう意味?」

「なんか俺、オタクっぽくない?前髪で目見えないし。」

「そんな事ないよ。てかなんで前髪伸ばしているの?」

「うーん。マイブーム的な。」

「なんだそれ、だったら上げればいいじゃん。」

「えー、ワックス無いし、ヘヤピン無いし。ヘヤピンしたら女子みたいだし。」

「僕、持っているから貸すよ。じゃあ、遊ぶでいいね?」

「うぅ。わかったよ。向こうのテンション下がっても知らないからな。」

「逆に上がると思うけど。。。」

そんなやりとりをして凛に

『友達もいいって。どこで待ち合わせする?』

と送信。すぐに

『はーい。じゃあ、13時に噴水前でね。』

と返信が返ってきて、わかったと送信し高輪くんとご飯を食べ、化粧室に向かった。

「高輪。とりあえず、オールバックでいい?」

「でこ出るじゃん。変じゃない?」

「そう?むしろ似合ってるけど。」

「変だよ。なんでそう思うの?」

「顔立ち綺麗だから、オールバックだとより綺麗にならない?」

「俺の顔綺麗じゃないよ。」

「いやいや。男性の僕でも綺麗だと思うよ。」

「そういう翔だって、綺麗な顔立ちだし、清潔感あるし、イケメンじゃん。」

「うーん。そうかな。妹いるからかも。イケメンなんかじゃないよ。」

翔は髪型や服装は特に気にしていないが、年子の妹がいる為、自然に身についたのである。

そんなやりとりをして、高輪はオールバックになり、二人で噴水の場所へ向かった。

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