第5話 オリエンテーション

オリエンテーションは午前中から始まり、学校の説明、教材の受け渡し、制服のサイズ合わせなどを行い解散になる。

説明は一年生を担当する主任からで特に生徒会の会長や校長などのお偉いさんは参加していない。

30分程説明があり、今度は教室に案内になった。

合格した時に教室の案内が書かれており、案内に沿って目的地に向かう。

体育館で知り合った高輪は別の教室との事で、体育館で分かれた。

教室に行くと、座席表があり、それに沿って座る。席は一つずつ分かれており、ざっくり40席はある。どうやら、春から使う教室を今日使っている事がわかった。

足早にみんなが席に着き、少しすると、若い女性が教壇に立った。

「こんにちは、今日のオリエンテーションを担当する、若草凪です。よろしく。」

身長はだいたい160㎝くらいで、すらっとしていて出来る女性の雰囲気がある。

「今から、机の上にある教材の確認をするから私にしたがって確認して。」

机の上にはあらかじめ教材が置いてあり、それを確認するみたいである。

入学する南陽高校は県立高校であるが、県のIT先端教育のモデル高で、教材は全てタブレットに入っている。授業は全てタブレットで受ける事になっており、必要であれば自分のタブレットを併用してもいい事になっている。

この事は前の学校見学の時に聞いていたので特に驚きはなく『通学が楽になるなぁ』くらいにしか思っていない。

一通りの確認の後、また体育館に行き、制服のサイズを測ってオリエンテーションは終了。帰り際、スマホが振動した。送り主は朝体育館で隣になった高輪くんからで

『帰り、どこかで昼飯食べない?』

との内容だった。このオリエンテーションが終わったらその後は予定がなかったので

『いいよ、校門前で集合でいい?』

と送った。すぐに

『わかった。』

と返事が来て校門で待ち合わせをし、近くのショッピングモールのファストフードに向かった。

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