第13話 幕間 行商人レザックとの出会い
第三章外伝をクリアしたからセーブ。ちょっと休憩ー。
ストレッチとかして録画したドラマを見た後にまた遊ぼう。
ゲームする気分になったのでファンタジーSLG『正義の旗を掲げよ』プレイ再開。
次は四章だね。
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『3章終了時の総ターン数に10ターンを加算します』
『総合ターン数が総ターン数20ターンになりました』
【幕間 行商人レザックとの出会い】
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「四章が始まると思ったら幕間が始まった。バトルが無い章なのかな?」
ガザ村マップは雨が上がり、早朝の藍色の空の色だ。火事は消え、煙も消えている。建物は燃え残っていたり、全焼していたり、壁だけ黒かったりといろいろだ。
牛と鶏は生きて元気にしているようだ。よかったね。
ガザ村マップを一通り眺めた私はゲームを進める。女主人公のリラのイベントが始まった。おー。外伝に行けなかった女主人公の面目躍如だね。
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聖騎士様二人と司祭様が捕らえた盗賊の道案内で、連れ去られた村人たちの救出に行った後、残された私たちは盗賊に殺された村人の埋葬をして回った。盗賊の遺体は穴を掘って埋めた。
盗賊たちが村に放った火は雨で消えた。遺体の埋葬を終えた私たちは、壁が焦げただけで屋根も壁も無事な家で、村から集めた食料で簡素な料理を作って食べた。
そして生き残った村人たちには休息を取ってもらい、神官と神官見習いは眠らずに盗賊を警戒していた。
夜明けが来て、聖騎士様二人と司祭様たちが捕らえられた村人を救出して村に戻って来た。生き残った村人たちは抱き合い、お互いの無事を喜んでいた。よかった。
聖騎士様たちが交代で見張りをしてくれると言うので、その言葉に甘えて私たちは休息を取った。
そして盗賊の襲撃の翌日、日が高くなったころにガザ村に行商人が現れた。
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行商人のイベントが始まった。行商人の名前はレザックというらしい。
幕間のタイトルにも『行商人レザック』って書いてあったよね。
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「まさか、ガザ村が盗賊に襲われて焼き払われたなんてなあ……。盗賊は全滅させた? そうか。そりゃあ、不幸中の幸いだ。生き残った村人もいるなら、本当によかった。俺も昨日ガザ村にいたら巻き込まれたかもしれないと思うと身体が震えるよ。小麦と塩を持ってきたんだ。日用品や薬もあるよ」
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レザックのセリフが終わるとメニュー画面が現れた。
『編成』『会話』『行商人』『徳とカルマ』『友好度』『セーブ』『ロード』『次章へ』
画面下には現在の総合ターン数『総ターン数20ターン』と『5000ゴールド』という記載がある。
まずは何を見ようかな。とりあえずセーブ。
「『行商人』を見てみようかなー。遠距離回復の杖とか売ってないかな?」
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「ちょっと高いけど、買ってくれよな」
・塩(1g) 1000ゴールド 在庫10
・胡椒(1g) 5000ゴールド 在庫10
・小麦粉(一袋)8000ゴールド 在庫10
・傷薬 100ゴールド 在庫10
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傷薬以外、高すぎるんですけどー!!
胡椒一つ買ったら所持金ゼロじゃん!!
なんでこんな無茶苦茶な価格設定なの!!
まだ『ヒールの杖』に余裕あるし、とりあえず何も買わずにキャンセルキー『x』を押す。
するとレザックの会話イベントが始まった。
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「今まで塩や胡椒、小麦を一括して取り扱っていたマルミ商会は良心的な卸値で取引してくれたんだけど、チェルラ商会が取り仕切るようになって、ぼったくられるようになっちまったんだよ……」
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「なんかもう、やる気が削がれてきた……。価格設定がダメすぎる。もうこのゲーム終わり」
でも一応セーブ。また再開するかもしれないし。
セーブした私はファンタジーSLG『正義の旗を掲げよ』のプレイをやめた。
あーあ。面白いファンタジーSLGで遊びたい……。
【ファンタジーSLG『正義の旗を掲げよ』をプレイしてみる。 完結】
ファンタジーSLG『正義の旗を掲げよ』をプレイしてみる。 庄野真由子 @mayukoshono
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