第12話 第三章外伝『攫われたガザ村の村人を救え!!』開始。
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【第三章外伝 攫われたガザ村の村人を救え!!】
【勝利条件 盗賊の全滅/盗賊全員の離脱】
【敗北条件 自軍ユニットの全滅】
【自軍ターン】
※外伝は総ターン数の変動はありません。
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「へー。外伝って総ターン数の変動が無いんだ。のんびり探索とか、ボスチクとかできるのかな」
ボスチクというのは、HPが多いボス敵を、弱い攻撃でじわじわ弱らせつつ経験値を稼ぐという戦法のことだ。私はボスチクをすることもたまにあるけど、結局面倒くさくなって倒せそうな味方ユニットでさっさと撃破することも多い。
「ん? 牢屋に友軍の村人と、遺体がある? 攫われた村人って3人だったと思うんだけど、実は4人攫われてて1人殺されちゃったってこと? あと、マップの右端に盗賊がいるんですけど。離脱ポイントに近すぎる配置なんですけど。あの盗賊、プレイヤーに撃破させる気が無いよね……」
マップの右端にいる盗賊のイベントが始まった。
盗賊の名前はルノアノだ。ルノアノって誰だっけ?
ま、いっか。悪人顔だし、別に自軍に入ってほしいと思わないキャラだし……。
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砦の食糧庫の鍵も、宝物庫の鍵も開けることができなかった。仕方が無いので首領の部屋から多少は金になりそうな物をかっぱらい、砦を後にする。
雨が冷たい。砦から離れたら飴を避けられる場所を探そう。
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「盗賊、離脱しちゃったなー。っていうか、夜で雨なのに普通に移動してるよね。明かりとか無いと何も見えない気がするけど。まあ、ゲームだからご都合主義なんだよねー」
盗賊の砦入り口の扉は少し開いている。盗賊は首領が1人と盗賊が4人。
牢には村人が3人。遺体が1人。
この外伝には会話イベントは無いからひたすら戦う感じかな。
盗賊が状態異常っぽいんだけど……これって『状態異常 酔い』なんだ。
お酒飲んで騒いでたのかな。雨だし、追っ手が来るとは思わなかったんだろうなー。
自軍ユニットの初期配置は砦の入り口前だ。今回は鍵開け要員がいるから、扉の鍵開けをしていろいろ探索したい。酔っ払った盗賊たちをあっさり全員倒さないようにしないと……。
自軍ユニットを動かし終えて自軍ターン終了。
鍵開け要員はアベルかカインのどっちかで『救出』して運んだ方が早いかな?
でも『救出』で1ターンかかるし『解放』でも1ターンかかるからなー。
ターン数制限は無いんだけどね。
友軍ターンは友軍ユニットは待機状態。村人は牢屋から動かずに終了。
私がのんびり構えていると、盗賊の首領のイベントが始まった。
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「そろそろ攫ってきた女たちで楽しむか。俺が楽しんだ後に、お前らにも回してやるよ」
「お頭ばっかりずるいですよ。女は二人いるんだからオレらにも一人分けてください」
「わかったよ。でも先に俺が遊ぶ女を選ぶからな。お前らは残った女で我慢しろよ」
「うぃーっす」
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盗賊たちが移動を始めちゃったんですけどー!!
しかも寄ってるのに移動値はそのままっぽい。千鳥足になったら移動できないとか移動範囲が狭くなるとかでしょー!!
「ヤバい。呑気に食糧庫とか宝物庫とかの鍵開けしたいと思ってる場合じゃない」
自軍ターンがめぐってきたので、私は聖騎士二人を盗賊の元に急行させる。
よかった。次のターンで盗賊たちに追いついて攻撃できそう。
友軍ターンは牢屋にいる村人たちが待機状態で終了。
敵軍のターン開始だ。
あ、盗賊の首領のイベントが始まった。
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「敵襲か!? くそっ。なんでこの場所が割れたんだ……っ。野郎ども、先にこいつらを片付けちまうぞ!!」
「ういっす!!」
「殺ってやらあ!!」
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盗賊たちが臨戦態勢に入った。ねえ、お酒とか飲んでたのに武器を持ってたの?
ゲームだからそんなこと言っても仕方ないんだけどさー。お酒飲む傍らに錆びた斧ってシュール……。
その後、数ターンかけて自軍ユニットが盗賊たちを撃破。一応、鍵開け要員を宝物庫や食糧庫に向かわせたけど、宝物庫の鍵を開けたところで盗賊が全滅してしまった。もう少し頑張りなよ。盗賊……。
第三章外伝、不本意ながらクリアです。助け出した村人たちが喜んでくれたのは嬉しいけど、収穫はそれだけでした。
でも、牢屋にあった遺体は村人じゃないらしい。牢屋にいた村人たちから、遺体は上等な洋服を着てたっていう情報が入ったけど、誰なんだろうね?
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