第4話 総ターン数3ターン目自軍ターン開始、そして1章クリア。

総ターン数3ターン目自軍ターン開始だ。とりあえず、カインがダメージを負わせた盗賊をアベルで片づける。よし、撃破っ。

次はカインで逃げる盗賊を追って……攻撃を仕掛けても、また外すかなあ。カイン、一応追うけど盗賊に攻撃はしない方向で。


「リラもミリィも全然活躍できなかったなー。移動値が低いから、騎馬ユニットに追いつけないんだよねえ」


でも一応、ダメージを受けている聖騎士二人を目指して、リラとミリィを移動させる。司祭ローザも移動。自軍ターン終了だ。


総ターン数3ターン目友軍ターン開始。今、マップにいる友軍は馬車のヤンだけ。その場から動かずに友軍ターン終了。


総ターン数3ターン目敵軍ターン開始。

逃亡していた盗賊が逃亡成功地点に到達した。


■■■


「ゴンゾもルーノも死んじまった……っ。村を襲撃してる連中にこのことを知らせねえと……!!」


生き残った盗賊は恐怖に震えながら呟き、一目散に駆けていく。

聖騎士カインとアベルは敵がいないことを確認して、司祭ローザの元に馬を進めた。


「盗賊2名撃破、1名が逃亡しました。敵勢力はありません」


緑髪の聖騎士カインは下馬してローザに報告する。


「カインもアベルも、お疲れさまでした。傷を癒しましょう」


ローザはカインとアベル、それぞれに『ヒールの杖』を振った。カインとアベルの傷が癒えた。

見習い神官の少女リラとミリィは緊張が解け、足の力が抜けてその場に座り込む。


「そうだわ。馬車にいるロッソに盗賊が退治されたことを教えてあげなくちゃ」


ミリィがそう呟いて立ち上がろうとしたその時、馬車からロッソが飛び出して来た。


「村が……っ。オレの村が盗賊に襲われているんです!! 助けて!! 助けてください……!!」


ロッソの悲痛の訴えを聞いた聖騎士カインとアベルは問うように司祭ローザに視線を向けた。ローザはカインとアベルに肯き、口を開く。


「聖騎士カインとアベルは少年の村に行ってください。道案内をお願いできますか?」


ローザに問いかけられたロッソは口を引き結んで肯いた。緑髪の聖騎士カインがロッソに手を差し伸べる。


「君は私の馬に乗れ」


「はいっ」


ロッソはカインに駆け寄り、カインの手を借りながらおぼつかない足取りで鐙に足を掛けた。ロッソがこわごわと馬にまたがると、カインがロッソの後ろに騎乗した。

リラは……。


【選択肢】


「私も行きます……!!」

何も言わない


■■■


「選択肢出たよ。どっちにしようかなー。やっぱり【「私も行きます……!!」】だよね。アベルと一緒に馬に乗れるっぽいし」


私はそう呟いて【「私も行きます……!!」】を選択した。


■■■


「私も行きます……!!」


「わかった。リラちゃん、おいで」


赤髪の聖騎士アベルは馬に乗りながら、リラに右腕を差し伸べる。

そして、アベルに駆け寄ったリラを右腕で掬い上げるように抱き上げて馬に乗せた。


「リラ、ロッソ、気をつけてね……!! カイン様、アベル様、どうかご無事で……!!」


ミリィの声を背に受けて、聖騎士たちを乗せた馬は一路、ロッソの生まれ故郷の馬を目指す……。


■■■


「キャー!! 聖騎士アベルとリラが騎馬に登場するスチル登場!! アベルかっこいいー!! これ何の乙女ゲーム? 嬉しい……っ」


私は聖騎士アベルとリラが騎馬に登場するスチルを堪能した後、手動でセーブした。

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