大陸一の怪盗の秘密

シルディア―いや、魔神シルディアは妖艶な笑みを浮かべた。


「ご主人様、次のターゲットは何です?」


「うむ、次のターゲットで盗むのは最後になるだろう。コレを盗めば我々、『悪魔族』は呪縛から逃れられる!わはははは...」


「笑ってないで早く言ってください。」


「でも其方は我が言わなくても察しておるだろう?」


主人は仮面越しでも解るようないかにも愉快そうに笑った。


そんなことはもう知っている。

勿論これしかない―


「『世界の核』ですね。」


「正解だよ、でもねいくら君でもコレは盗めない。だから他の幹部も派遣するよ。だって『世界の核』に触れたら―」


「『悪魔族』は消滅する。」


「そう、だから我々は直接盗めないわけさ。」


「ではどうしろと?」


主人は一層笑みを浮かべてパチンと指を鳴らした。

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