臍の緒

私は「私」

あなたは「あなた」と

望まぬ理不尽で断ち切られ

泣き叫ぶ私が見たのは

笑顔のあなたでした

死刑宣告にも似た「終身刑」を

余命宣告にも似た「身勝手」を

罪人になり喜ぶあなたには

どれも幸せに見えるのでしょうか


買い与えられた鞄も

真っ直ぐ歩く為の靴も

正しく死へと導く

教養を運ぶが故の代物で

外側から固められた常識が

僕たちの本当を

塗り潰していく

優しく差し出される手も

白く白く

何度も塗り重ねられた手で

ひび割れて本性が見え隠れしている

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