ダブルクロスの時系列その2
昨日と同じ今日。
今日と同じ明日。
世界は繰り返し時を刻み、変わらないように思えた。
だが、人々の知らないところで。
────世界は大きく変貌していた。
さて、前回は簡単な時系列について語ってきたがここからはもうちょっと深いところに入っていこう。え?十分だって?そんなわけないだろ。俺らはまだ公式リプレイに触れてない。俺はそこまで金持ちじゃないからリプレイ全部を振り返ることはできてない。ここではRA記載のトレイルを元に考察していきたい。
さて一番最初は、リプレイクロニクル。加賀 十也と黒須 左京の物語だ。THEダブルクロスというべきシナリオだと思う。これについてだが、『ドゥームズデイの魔獣』が1st、『Contrast Side』が2nd、『Rabid Dog Crying』が3rdになる。魔獣からSideまで3年の月日が経過している。SideからRabidの時間経過について書かれていないが、2ndと3rdということで少なくとも間に面影島事件が挟まっている。だから一旦置いとこう。
菊池リプレイ。これは1stから2nd時代の話。公式にもいる薬王寺結希が出てくる話だ。『闇に降る雪』と『聖夜に鳴る鐘』が収録されている。このシナリオダブクロ史においてかなりの重要なシナリオになる。長瀬明の存在だ。PC達が彼を阻止しなければエンドラインの世界に分岐する。それほど、重要な転換期ということになる。そしてこの男10年間UGNで潜伏をしていたらしい。”10年”重要な数字が出てきたぞ。UGNの設立は2000年。最初から長瀬がUGNに加入してたとしても事件の発生は2008年。
次に1stと2ndのルルブを見てみよう。1stの最初に書かれている。『さて、18年間で各国ともにそれなり………』つまりUGNが発足してから18年、3rdまで2年の月日があるということだ。パーソナリティの霧谷雄吾を見てみよう。彼は2年間監査部局長を勤めている。俺個人の見解としてはこの頃まだ支部長は岩倉成美なのではないだろうかということだ。2ndでは『闇に降る雪』について言及されている。つまり、菊池リプレイは2ndの直前の物語ということになる。2ndの霧谷雄吾は32歳。3rdまで2年の時があることがわかる。さて、ここで齟齬が生まれたことに気が付いただろうか?1st→3rdまで2年。2nd→3rdまで2年。1stと2ndが同時期ということになる。
これは実際にそうで、2ndは1stのブラッシュアップ版なんだ。けれど、俺はそれを認めない。というかブラッシュアップされたからこそ時間が経っていて欲しい。ってことで1stを2年前にしてしまおう。つまり1stはレネゲイドが拡散されてから16年後、2012年だ。こうすることで、長瀬は2008年から2010年のどこかで事件を起こしたことになる。
因みに『聖夜に鳴る鐘』に出てくるダイナストこいつはプライメイトだ。プライメイトが登場すると、ダブルクロスの歴史において新たなものが生み出される。それがDロイス《ディスクリプトロイス》だ。
さてやってきたぞブレイクアップ。こいつは2nd最初のリプレイだ。俺が唯一持ってる2ndのシナリオ本だ。このシナリオはPC1がプライメイトになる話だ。因みに筆者である矢野さんは「壮大にしすぎた」とこぼしている。
時系列に当てはめるなら、2011年の冬でいいと思う。つまり2ndの直前の物語……1stから2ndに移行した物語ということだ。この事件がきっかけでダブルクロスの番号は進んだ。2ndのシナリオブックだが直前と俺は解釈した。その方が自然だからだ。
ん?転換期は『聖夜に鳴る鐘』じゃないのかって。ダイナストはプライメイトに昇華した存在ではなく初めからプライメイトだった存在だ。つまり、地球のレネゲイド濃度に影響は与えない。対するブレイクアップのPC1。こいつは賢者の石によってプライメイトに昇化した存在だ。地球のレネゲイド濃度を上昇させる一端を担っている。
Dロイスが産まれた(産まれたというより掘り返された)のはダイナストが原因だが、番号が進んだのはこのPC1が原因になると俺は考察した。つまり『聖夜に鳴る鐘』はこのブレイクアップの直前という話になる。
リプレイオリジン。ご存知シルクスパイダーの初出のリプレイだ。これに関してはかなり日常のダブルクロスらしいシナリオになっていると思う。と言いつつ、アダムカドモンの遺産であるダノンスレイブが登場する。
さぁここには10年前に封印された極秘プロジェクトと書かれているが、そんなわけがあるかと俺は思った。DX2の時代つまり2012年以降の話になるわけだが、10年前2002年。この時にプロジェクトは失敗。霧谷の代わりに責任を取った轟木源十郎が引退したことになってしまう。そもそもコードウェルの死亡事故が発足から5年後アダムカドモンの研究途中というわけだから大きな時系列の齟齬が生まれる。
そこで俺は考えた。この10年前というのは今から考えて10年前なのではないだろうか。2014年から10年前。2004年であればどうだろうか。轟木源十郎の引退から2004年から岩倉成美が支部長になり、2006年から2ndの物語が始まる。惜しい、6年足りない。ならば現代の解釈を広げ2020にしよう。そうすれば20010年轟木の引退。2012岩倉成美の急死。以降2ndの物語。こじつけだが時系列は合うようになった。さて、その1でも少しだけ触れている轟木源十郎の享年と照らし合わせてみよう。彼の享年は72歳。護人会を設立したのが56歳。設立の1996年から16年、2012年に彼は生を全うした。同年に岩倉成美を急死している。お?辻褄は合っている。
結論として、2013年ごろでいいのではないだろうか?
そしてこれは余談になるが、pixivでシルクスパイダーにかなりお熱な絵師がいるようで彼のおかげでシルクスパイダーの絵が一番多い。気になる人は閲覧注意だが見てみてもいいかもしれない。
ここで一回思い出してほしい。長瀬明の存在を。彼が事件を起こしたのは2008年から2010年の間。2010年に轟木源十郎がUGNを引退している。もし俺が長瀬ならUGNにとって重要なこの局面でクーデターを起こす。つまり、菊池リプレイは2010年だ。
気を取り直して、リプレイアライブについて考えていこう。この物語について重要なことはテレーズ・ブルムが出てくるということだ。
『追憶の宴』には8年前の賢者の石の実験体になった少女が出てくる。さっきもそんなのいなかったか?この実験ダノンスレイブと同じ時期に行っていた実験なのではないだろうか。つまり2010年から8年後2018年の物語になるのか?とりあえず読み進めていく。『因果の鏡』には綾渕が生み出した疑似”賢者の石”が出てくる。つまりリプレイオリジンの後の話になる。このアライブもしかしたらDX3の時代の話なのかもしれない。むしろその方がアダムカドモンという実験の壮大さを描ける。ってことでこのリプレイアライブは2018年くらいにしてみよう。
さて随分と長く考察してきたと思うが、実はまだまだ続く。ここいらで一旦休憩してエクソダスからはその3で書いていこう。
ってことで皆の衆。よきダブクロライフを。
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