全ての始まり 13

「はぁぁぁぁ!」

「それだけか?」

「まだまだ!」


 あれから、一週間は立っている。外にクリスはグレンと模擬戦している。グレンとはクリスの父親だな。クリスの母親はカンナだ。一週間ほどこの家にとどまったらしってるだろ。あれから俺は村の外に行って、人がいない場所に魔力操作の訓練をしていた。俺の魔力が感知されたら良くないのでな。


 魔力の操作は無意識の状態でもう出来ている事に至った。最初こそは苦戦したが。訓練の途中で、コツが分かってきたから。無意識の魔力操作は多分出来る、多分。。。

 だから今日はゲッペ師匠に見てもらえる日だ。

 いや~、楽しみだな。これが上手くいったら、後は魔法の訓練だな。


「よし!ここまでだ」

「はぁ。。。」

「クリス、身体を休ませてくれ」

「はい、おとうさん」


 クリスの訓練はもう終わったな。じゃあ、ゲッペの家に行くか。

 俺はクリスの家から出て、ゲッペの家に向かう。


ーーー


「ゲッペ師匠!扉開けてくれ」

「来たのう、ハム坊や」

「今日で、魔法訓練するのだ!」

「それはお主の魔力操作を見てからだのう」


 ゲッペは俺をテーブルの上に置いた。そこには既に1個の玉を置いてあった。


「じゃ、試してみてくれ」

「見てろよ」


 俺はその玉に近づいた。そして、少しだけ魔力を流す。

 そして、その玉を光った。


「もう出来るだろう?」

「ほう、破裂しなかったのう。じゃ、その状態を維持してくれ」


 よし、耐えろよ俺。コツを忘れずに。そして、いつもみたいにやるのだ。


「ふむ。まぁ良いだろ」

「よし!!!」


 ぱちん!


「。。。」

「あっ」


 俺のテンシオンが上がってる所為か、魔力を流す量を間違えた。


「ふむ、どうしょうかのう」

「ゲッペ師匠!頼む!俺は魔法を使いたいんだ!」

「でものう。。。お主の魔力は膨大でのう、ひとつ興奮したぐらいで魔法の暴走が起きたらのう。。。」

「あぁぁ。。。じゃあ仕方ないのかな。。。」


 俺はゲッペの目に視線を向けた。そして、俺はあの技を使う!

 ゲッペは俺の顔見た瞬間に。

 

「。。。」

「お主、何故そのような目をしている?儂にはきかんからな」

「。。。」

「うむ。。。じゃ、少しだけだからのう」


 よし!きいたみたいだ。


「師匠、俺も気をつけるから」

「まぁ、良い。お主の魔力操作はもう問題ない、進展するように」

「はい、師匠!」


 ゲッペは俺を肩に乗せて、家から出た。


「村の離れに行くかのう、魔法の訓練出来る場所にのう」


 俺達は村に出たいとした時に、グレンに出会えた。


「ゲッペ村長村を出たいのか?そして、なんだその生き物は?」

「ほほほ、少し散歩したいだけでのう」


 グレンは俺を怪しい目で見ている。


「こいつを少しだけ借りれるか?」


 グレンは自分の手を俺に近させた。

 そして俺は。。。


「しいいいい!!!」

「おうっ」


 グレンはとっさに手を引いた。

 ちっ、引いてなかったら、俺が噛む予定だ。


「ほほほ、こいつは触られるの好きじゃないみたいでのう」

「あぁぁ、そうだ。忘れる所だったな」

「何がかのう?」

「俺は隣の町にいる冒険者ギルドから情報を頂いたでな。盗賊から害を受ける被害者がいたらしい。その被害者から、あの盗賊はどこかでこのバリア村の近くに隠れてるらしい」

「ほう。。。そうか」

「だから、もし村を離れたいなら気をつけてな」

「じゃ、分かった」


 俺達とグレンは別れた。


「じゃ、行くかのう」

「大丈夫なのか師匠?」

「平気じゃ、お主もいるからのう」

「今の俺の魔法は暴走魔法だ」

「ほほほ、その時にその暴走魔法に頼らせてもらうかのう」

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