全ての始まり 7
ふう。。。家の探索は終わったな。次は家の外を見てみるか。今頃、クリスは村にいる子供たちと遊んでいるだろうな。俺はクリスの家から出た。
「クリス、なにしてあそぼう?」
「けんしごっこでもする?」
「じゃあ、もくけんをとってくる。」
「クリス、貴方、大丈夫なの?何も怪我してないよね?」
「うむ、わたしとダンはへいきだよ」
「それは良かったね。貴方がダンに付いてなかったら、ダンはどうなるか。クリス、ありがとうね」
「いえ、ダンはともだちなので」
クリスはダンの母親と話しているみたいだ。彼女たちに何も起こらなかったのは、良かったな。俺もナイスだよ。魔法は暴走したけど、その結果であのタイガーベアストを倒す事出来るなら、良い結果だよ。
「けん、とったよ」
「じゃあ、あそぼう」
クリスは自分の友達と遊んだ。彼女は木剣を握って、一人の少年と打ち込んだ。これはただの遊びなので、彼女は気を抜いてるのだろう。
ふむ、それにしては、彼女の剣さばきは綺麗だな。ゲームの中にいる彼女に比べると、まだまだだけど。彼女が一年で、二年で訓練し続けるなら。彼女は強くなる。
クリスが友達と遊んでいる間に。俺はあのゲッペ、村長を探すか。何故か、俺はゲッペを気になったのでな。
俺はゲッペの家を探す。
ふむ、この村は賑やかだな。家は十五個あるから、住んでる人はそれなりにいる。ゲッペの家は、あの木で出来ているそれなりに大きい家かな。その家は村の中心にある家だ。
その、家に侵入するか。バレないだろう。こんな、俺みたいに無害な、小さい生き物でならバレへんで。俺はゲッペの家を見て回る。この家は木で出来ているから、俺の鋭い牙で、穴を空いてやるぜ!まぁ、既に穴があったら、簡単でいいけど。
俺はどこかに穴があったか探す。そして、家の脆い所も、探して見る。ゲッペがこの家にいるかどうかは分からない。けど、いるなら、俺の侵入作戦が変わる。前扉は駄目だろ。家の後ろを見てみる。
あったな、脆い所。後少しで穴が空くだろう。じゃあ、俺の牙で穴を作る。これは初めてやる事で、どんな感じなのだろうか。
よし!始めるぞ。俺は自分の牙を使って、家の脆い所に牙で噛みつく。おえ。。。木の味がする。今の俺は、ハムスターなので、慣れないと。
少しの間で、家の壁に小さい穴を空ける事ができた。これは、後少しだな!
よし!後少しだ。
「こら!やめんかい!」
俺は忙しく壁に穴を開けてる隙に、誰かが俺の後ろに俺を観察しているのかに全く気が付いていない。俺は後ろを向く。
白い髪で、そして長髭を持っているおじいさんは俺の後ろに立っている。
「家の中から、何か巨大な魔力持つモノが儂の家に近づいてくるのが分かったのう」
「まさか、その者がこんな小さい生き物とはのう」
「儂、周りから、事情聞いてみたのう」
「突然、火の玉を何処から現れて、クリスとダン坊やを助けたのう」
「あの、魔法の術者は、お主だのう?」
げっ、このじいさんは俺に尋ねているのか?それに、俺の魔法の事も、俺の魔力で丸わかり。これは、駄目だな。俺が自分の魔力隠さないと、俺はただの人畜無害な生き物には成れないだろうが!
じいじい、やるのか!?俺はただ黙って何もしないと思っているのか。
「儂、ただお主と話したいだけだのう」
「ほれ、儂の手に乗ってみ」
ふむ。。。じいじい、もし変な事するなら。お前に痛い目に合わせてやる。
俺は恐る恐る気持で、ゲッペの手の上に乗った。
「儂の手に乗ったな!」
むっ、あのじいさん。突然、俺の身を捕まえたな!
「いたっ!やめなさい。冗談だからのう」
ふむ!また何か変な事したら。。。
「少しだけ。。。いたっ!噛まないでくれる」
じいじい、俺は男に触れるのも、なでなでされるのも嫌だよ。
「くすん、お主の触り心地を確かめたいだけなのだのう」
ゲッペは俺を彼の手に乗せて、自分の家の中に向かった。
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