全ての始まり 5

 クリス。それは、とあるゲームのメイン主人公の名前だった。長いストレイトの赤い髪に。可憐な姿で長剣を握って、戦場を走り抜ける。彼女は勇気のある戦士で、人々の上に立つ。それがアルトリア・トリニティにいるクリスの人柄だ。


 彼女、今はまだ幼いから、まだ見えていないけど。多分、成長するにつれて。大人になった頃に、ゲームの中の彼女になるはず。そう、あの閃光の戦士クリス!


 あぁあぁあぁぁぁああぁぁ、ヤバいよおおおお。俺のテンションは今、限界突破した。俺の目の前に、生クリスがいる~~~~~


 はぁぁはぁぁ、はぁぁはぁぁ。おっと、いけない。俺はとある俺のモットーをを思い出す。これは俺の絶対ルールだ。そのモットーは。。。


「ちぃ、ちぃぃ!ちぃ、ちぃぃ!」

(イエス、プロテクト!ノ、タッチ!)


 そうだ!可憐な花は眺めている為にあるのだ。けして取ったり、そしてそれに触る事はない。俺は後ろから、闇から彼女を手伝う。彼女が俺の存在に気が付く事をないようにしないと。


 この世界は、やはり。。。アルトリア・トリニティの世界だ。これなら、大丈夫だ。この世界にある裏道、超レアなアーティファクト、世界最強の武器、そしてレアペット。。。


 レアペット。。。

 その言葉に、俺の脳はフリーズした。


 ここはアルトリア・トリニティの世界。この世界にいるハムスターと言えば。それは。。。

 フシギなハムスター。

 こいつしかいない。

 この世界に別のハムスターがいるかどうかはしらないけど。ハムスターと言えば、あの超レアなハムスターしかいない。。。


 だけど、認めたくない。俺はあの役立たずフシギなハムスターではない!今の俺には、魔法がいる。たった、一回だけ使った事があるけど。また、使えるかどうか確認していないけど。今の俺はあのハムスターと違う。


 じゃあ、どの場所がフシギなんだ?それしかないじゃねえ?俺はお前たちに言う!おい、そこのお前!そう、画面の向こうにいるお前だよ。画面?それは言わせないでよ。お前だよ、やっと気がついたな。お前に言うよ。俺の息子がいないのは、まぁ分かるよな?それは良い。それだけじゃないんだよ、俺にないモノは。俺にないモノは、それは。。。


 俺は、俺はうん。。。うん。。。。。これ言うのか?

 俺はうんこが出来ないんだよ!?!?!?そうだ、息子だけじゃない。お尻の穴も、いないんだよ。。。フシギなのは、これの事しかないよな????まぁそういう事だよ。


 認めるよ。俺はあの超レアなフシギのハムスターだってことを。


 考えがまとまったな。俺のする事はもう決まった。クリスの後ろに立って、助ける!それだけだ。だけど、今の俺にはまだまだ足りない。魔法をもっと鍛えなきゃ何も始まらない。


 森からはもう出たから、これで別れかな。ぷるつけ。。。少しだけの間だけど。色々な事があったな。俺たちの間に、きっと固い絆で結ばれただろう。


 ぷるつけ!ありがとうな。これで、お別れかな。。。


「ちぃ。。。」

「ぷる。。。」


 さよなら。。。いや、また会う!


「ぷる!」


 これはけしてお別れじゃない。人生?人外生は長い。いつか、俺たちがまた会う日が来るだろう。


 お別れした後、俺はクリスのいる村に向かう。


ーーー


 うむ。。。ここは何処かな。。。確かクリスたちはあの方向に向かったよな。何故俺は間違った道に進むんだ?これは引き返さないとだめだな。。。


 くっ、カッコ悪いじゃないか。でも、仕方ない。俺はぷるつけの居る所に戻った。


 ぷるつけ!やっぱり、お前がいないと俺は駄目だ。


「ぷる~、ぷる!」


 しょうがないな〜、僕がいるから、もう平気だよ!

 あぁ!やっぱり、ぷるつけは頼もしい!

 あっぱれ!ぷるつけ!


 ぷるつけは、クリスの居る村へ俺を案内した。


ーーー


 よし!ここで大丈夫だ。そろそろ、ぷるつけを引き返さないと、村にいる人々に気づいてしまう。ぷるつけは魔物だからな。


 ぷるつけ、また会う。それまで、元気でな!


「ぷる!」


 俺はぷるつけを離れて、クリスの家に向かった。ぷるつけは。。。もう森に帰ったみたいだ。


 よし!ここで新しい生活だ!

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