全ての始まり 3

 朝だ。太陽は昇って、日の明かりに当たる。あぁぁ、暖かい。この日の明かりの下でゴロゴロしたい。ぷるつけは?もう起きたのかは分からないけど、起こしに行くか。


 ぷるつけ、朝だよ。俺はぷるつけの体に体当たりした。


「ぷる」


 あぁ、起きてるのか。じゃあ、水を飲みに行こうか。ぷるつけも、俺の後ろを追って、池の中に入る。彼の体が軽いからなのか、彼の体は水の上に浮かんだ。


 俺は水の中に入りたい。。。だけど、ハムスターだからな。ふむ、試したいけど、やめよう。必要な時にだけ、水を使って体を洗う。


 この池の水はいつも美味しいな。力もみなぎったし、何も食べなくても大丈夫そうだ。それでも、俺はあの赤い果実を食う。


 俺はぷるつけにお願いして、果実を取ってくれと願う。ぷるつけが果実を取り、そして一緒に食べる。俺は思う、彼は普段何を食っているだろう。昨日の彼は、あの蛇を丸々食べたよな。あぁ、考えるのやめよう。グロかったしな。


 俺はこの森を出ないといけない。そして、この森を出たら、何をする気なのか。まだ分からない。それにハムスターになったから、ここに住んでも。。。いやいや、それはない。せかっく、異世界だよ。冒険しないと損だ。


 よし、決まりだ。俺はこの森を出て、冒険するぜ。でもその前に、力をつけないと駄目だ。魔法!それしかない。魔法を学ぼう。そして、世界最強のハムスターになろう。あぁ、そうだ。ぷるつけはここに残るのかな。それとも、俺の旅に付いて行くのか。まぁ、その時になってないと、分からない。


 食べ物はもう食ったし、旅を再開するか。この森から出るぞ。

 俺は歩き始めた。あの不思議な果実を食べるからなのか、俺のスタミナは上がった気がする。


「ぷる!」


 ぷるつけは俺に付いてくるみたいだ。彼が居たら、安心出来る。

 俺とぷるつけは池の所から離れた。


 少し歩いたら、俺は大変な事に気が付いた。

 道が分からない!?ハハハ、馬鹿か俺は。


「ぷる!」

 しょうがないな、僕が案内するよ!

 そんな言葉が聞こえてきた気がする。すまん。。。お前がいないと、俺は永遠にこの森から出られないな。

 ぷるつけは道を案内した。


ーーー


 俺とぷるつけは森の中を歩く。彼が安全な道を取ったからなのか、全く危ない生き物に出会わない。せいぜい、虫だけを見かける。そんな、平和の中、ぷるつけは急に止まった。


 えっ、どうしたの?


「ぷる。。。」


 何かが来るのか?

 少しの間待っていたら、人間の声が聞こえた。


「ここあぶないよ」

「えぇ、だいじょうぶだって。このもりには何もないから」

「えぇぇぇ、だけど村のひとたちが言うよ。このもりにはこわい魔物がいるって」

「へいきだって。それ、うそだから」


 人間の子供?何故こんな所に?だけど、好都合だ。彼らが居るなら、近くに村が居る。これは非常に良い展開じゃない。

 ぷるつけ、彼らを追うよ。


「ぷる!」


 わかった!

 俺とぷるつけは子供の声を追う。


 少し歩いてみたら、彼らの姿は確認できた。

 それは赤い髪の女の子と、青い髪の男の子。赤い髪の女の子は短い髪をしている。何故かそんな彼女は俺の目にとどまった。どこかで、見たことあるのか?でも、どこだ?俺は記憶の中を探してみたけど、全然見た覚えがない。一人だけ、彼女に似てる奴が居るけど。それはゲームの中のキャラで、まさかなーと。


「あぶないだって!」

「リスちゃん、へいきだって」

「わたし、ひとりでかえるからね」

「じゃあ、ぼくはひとりでもぐるから」


 そんな彼らが争いしてる最中に、それがやって来た。


「ガアアアアアアア!」


「!!!」

「!!!」


 あぁぁ、これはまたヤバいのが来たな。あの子供たちは大きな声で話すから、こいつがそれに釣られたじゃないか。


「にげるよ!」

「あぁぁぁぁ、なんで?」


 赤い髪の女の子は青い髪の男の子を連れて走りに行った。あの、男の子は予想しなかったな、この森にそんな危ない生き物が居ると。


 その危ない魔物は俺の世界のタイガーファングに似てる。そんな、彼はせっかくの獲物を逃がす予定はないみたいだ。


「ガアアアアアアアアアア!!!!!!!!」


 ぷるつけ!彼らを追うよ。何が出来るか分からないけど、放っておけない!


「ぷる!」


 俺たちは隠れながら彼らの後を追う。

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