全ての始まり 1

 ふむ。。。空気が美味い。風が俺の体に当たる。それに、何故だが、俺の体は軽い。

 視線も微妙に低い。っていうか、超低い。

 何が起こっている?!

「ちぃぃぃぃぃ!」


 あれ?声が出ない。声が出ないというより、言葉が回らない。それに、あの音は。。。

 自分の手を見てみる。

 小さい。。。

 それに、人間の手じゃない!?!?!?

「ちぃぃ、ちぃぃちぃ!」


 馬鹿な!?俺は何なんだ?

 周りを見てみる。全部がデカく見える。まぁそれはそうだよな、体がこんなに小さいのだから。

 水の溜りでも探すか。自分の姿を確認する為に。


 俺は歩いてみた。


「。。。」

「ちい!」


 遅い!そして、疲れる!何でこんな体になってんだ!?


「。。。」

 忘れた。自分が死んだ事に。確か、俺はあの時、ナイフに刺されたよな。傷が深くて、失血で命を落とした。これは!?小説のあれじゃない?!そう、異世界転生。


 はぁぁ、まさか俺の人生で、人外生?転生する羽目になるなんて。っていうか、俺はチート?超最究極魔法を打ってみたい。あの魔法の主人公が言った魔法の呪文、Abreq ad なんて?まぁ、そういう事だよ。


 これは無駄になるかも、だけど試してみたい。

 スターテスオペン!!!

「ちぃぃちぃぃぃぃ!」


 そうだよな。。。出来ないよな。試してみたいだけなんだ。

 姿を確認しに行くか。


 俺はまた歩きだす。足が、姿が小さいので、これは時間がかかるなぁ。


ーーー


 もう充分の時間が経った後、水の溜りがまだ見付けられない。周りを観察したけど、分からない植物ばかりだ。これぞ異世界!全部新しいモノばかり、ワクワクするぜ。


 ふむ、何かが近づいてくる。何かな???


「するぅぅぅ」


 えっ、蛇だと!?これはヤバいかも!

「ちぃ!!!」

 逃げないと!


「シャアアアア!」


 これは良い獲物を見つけたな!そういう事言うんだろね。だけど、俺はまだ死にたくない!逃げさせてもらうよ。あのどこがの作品キャラが言うように、逃げるんだよ!!!


「ちぃちぃぃちぃ!」

「シャアアア!」


 俺と蛇の追えかけっこが始まった。

 最初はまだ大丈夫だったけど、段々と蛇が俺に近づいてきた。これ、ヤバい。スピードに負けてる。蛇は俺に段々近づいて、そして。。。


 あぁぁ、食べられる~

 その時は。。。やってくない。


 何が起きてるの?後ろを見たら、蛇は何か半透明なモノの中に居た。

 その半透明なモノは俺をじっと見つめている。

 俺はそれほど珍しいなのか。何だか知らないけど、助かったよ。

 この半透明なモノは。。。あのスライムじゃないか?

 ぷるつけ、ありがとよ。


「ちぃ!」

「ぷる!」


 俺の言う事が分かったのか、ぷるつけも俺に返事した。とにかく、ぷるつけは大丈夫かもしれない。突然俺を食べたりしないよな。。。ふむ、少し試してみるか。


「ちぃぃちぃぃぃちぃぃぃぃ!」

「ちぃぃぃぃぃ!」


 ぷるつけは何もしない。だけど、ぷるつけは何を差したのか。彼は俺に近づいてくる。そして、自分を平めていた。


「ぷる!」


 ぷるつけは何か俺に問えかけてくる。ふむ、俺に上に乗ると?俺は彼に近づいてくる。そして、彼の上を乗った。


「ぷる!」


 正解かな。よし、彼は何処に俺を連れてくるか。楽しみだな。

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