10月16日 藤増カレー
今日も駄目駄目である。
頭がぐわわんとして、ぼんやりとして、体が動かない。
夕飯は「藤増カレー」というレトルトカレーになった。カレーならば食べられる。そういう体調である。
このレトルトカレーは、島根県出雲市にある『藤増牧場』が経営するスーパーで手に入れたものである。この牧場は質の良い『しまね和牛』を生産していて、和牛のオリンピック「全国和牛能力共進会」で内閣総理大臣賞を二度受賞したこともある。その藤増の『しまね和牛』を使って開発されたのが、この「藤増カレー」なのだ。直営スーパーに行ってみて初めてその存在を知り、思わず手に取ったのである。
少し固めに炊いた白米にかけて、一口。思いの外スパイシーである。生姜とニンニクがかなりしっかりと効いていて、複雑な風味とコクがある。野菜はみじん切りになっていて半分溶けた状態。最初の強烈なインパクトに驚いたが、なかなかクセになる個性的な美味しさである。原材料表を見ると、みかんやコーヒー粉末などの隠し味と思われる記述もあり、なかなか面白い。
ごろごろと角切りの『しまね和牛』は三切れ。しっとりとジューシーで、ほろりと崩れる柔らかさである。当然のようにうまい。だが、カレーの味が強過ぎて、上品な味わいの『しまね和牛』は負け気味である。カレーと絡めるより、単体で食べた方が美味しい。その点だけ残念だった。
ともあれ、あっという間に完食してしまうくらい美味しいカレーだった。
食後には夫に、私の頭の鉢を腕で締め付けてもらった。拷問ではない。頭がぐわんぐわんしているときには、こうして別の力で締め付けてもらうとマッサージのような気持ちよさがあるのだ。体温の温かさにも安心感がある。傍から見れば奇妙な絵面だろうし、夫も「大丈夫なのか?」という顔をしたりするが、私は気に入っているので問題無い。
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