9月23日 珈琲とメロンパン、ピーマンと舞茸の塩昆布バター炒め

 久しぶりの青空。

 眠りが浅かったのか、休日にしては早く起きた。夫にパンを買ってきてもらって、私はその間に珈琲を淹れた。

 珈琲は好きだが、自宅では電動ミルとコーヒーメーカーを使う。たっぷりの量をゆっくり飲みたいし、手先が不器用だし、夫婦とも寝起きが良くないし、といった理由からである。珈琲は粉で買うとどうしても劣化が早い。挽きたてというだけでかなり味は良くなる。保温ポット付コーヒーメーカーと、臼式の充電式電動ミルを買ってから、自宅でも非常に安定した味が楽しめて助かっている。

 珈琲豆に関しては、山陰にも美味しい焙煎所がしっかりある。びっくりするほど美味しくないところもあって悲しくなったこともあるのだが、今はお気に入りの二店舗を気分で選んで買っている。苦味と甘みのバランスが良い、深煎りが好み。

 初めて食べるパン屋は、メロンパンが売りの店で、確かにメロンパンは美味しいのだが、それ以外はすこぶる普通、という結果だった。開店時間から間もなくだったようで、ほんのりと温かいメロンパンからは甘い匂いが溢れ、外はサクサクと香ばしく、中はふっくら柔らかい。生クリームと小豆餡を挟んだものも食べたが、挟まない方が良い。


 昼からは夫がオンラインでボードゲーム会。私はなんとなく、キッチンを掃除した。コンロの汚れが気になってきたので、五徳は熱湯と重曹で漬け置きし、台は専用洗剤で吹きあげた。朝の珈琲がらは耐熱皿に乗せてレンジで数分、水分を飛ばす。それがスチームの代わりになって庫内の汚れが落ちやすくなり、食べ物の匂いも取れる。

 大したことはしてないし、もっと頻繁にやれば良いのだろうが、根がズボラなので気になったタイミングでしかやっていない。それがたまたま今日だっただけである。


 夕飯は、昨日作るはずだったものを。

 安くなっていた小松菜を豚こまとニンニク醤油などと合わせたスタミナ炒めと、舞茸とピーマンの塩昆布バター炒めを。あまり考えずにメニューを決めたもので、見た目の似通った炒めもの二品になってしまったのだが、味はかなり違うので許してほしい。

 舞茸とピーマンの塩昆布バター炒めは、秋のキノコと夏野菜が合わさって「秋分の日」らしいのではないか、というのは完全に後付けである。ただ、手軽で美味しいのでしばしば作っている。炒めた舞茸と細切りピーマンに、塩昆布・醤油・みりん・バターを絡め、バターが溶けきったら仕上げに黒胡椒を振る。ごはんにも酒にもよく合うのだ。

 そんなわけで、秋梨の缶チューハイも開けた。何せ「秋分の日」なので。そういうことにしておく。


 母の手術は無事に終わったらしい。これからリハビリが本格的に始まるのだろう。

 母の声を思い出しながら、もう一本酒を開けようかなと思う。

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