8月25日 カフェオレに、コーヒーゼリー

 砂糖の入った珈琲が、苦手だ。

 ホットでもアイスでも、珈琲を飲むときにはブラックで飲む。その方が豆の香りや味わいを楽しめるから、というのが一番の理由だが、単に珈琲の苦みに甘さが加わるのが好きではないのだと思う。ミルクを入れたカフェオレやカフェラテは飲む。あれは苦味のバランスを崩すことは無い。

 そんな私の元に、コーヒーゼリーがやってきた。

 いつもミールキットを頼むところからプレゼントということで届いたものである。しかしこのコーヒーゼリー、ミルクやクリームの類が付属していない。

 市販のものや外で食べるコーヒーゼリーにはたいていミルクやクリームが付いているし、だからこそ美味しく食べられると思っていた。多くの場合、コーヒーゼリーは濃く淹れた珈琲に砂糖とゼラチンを加えて作るものである。つまりゼリー単体の味は“砂糖入り珈琲”の味に他ならないのだ。

 試しに一口、そのままで食べてみた。しっかりと珈琲の香りがあり、ちゃんとした豆を使っていそうな味わいである。しかしやはり、妙な甘さが舌に残る。

 先に述べた通り私はブラック派で、夫は牛乳を加えるタイプなので、我が家にはいわゆるポーションミルクというものが無い。小さなカップに入ったアレである。コーヒーゼリーに牛乳はどうも合わない気がする。だが、夏場は雑に飲むためのネスカフェのアイスコーヒーが冷蔵庫に常備してある。

 考えた挙句、私はグラスの中にコーヒーゼリーをスプーンで千切り入れた。そこへアイスコーヒーを少しと、牛乳を多めに加えてカフェオレにする。ざっと混ぜれば、なんだかそれっぽい夏のドリンクである。『コメダ珈琲』の「ジェリコ」や、かつて販売されていたチルド飲料「ドロリッチ」が近いだろうか。

 島根の牛乳の美味しさについては繰り返し書いている通りだが、ミルク多めのカフェオレでも、安いアイスコーヒーをしっかりと支え持ち上げてくれる。そこに件の、コーヒーゼリー。太めのストローなぞ勿論我が家には無いので、スプーンですくったりグラスを傾けたりを繰り返すことにはなるが、やはり良い組み合わせだった。ぷるりとした食感はそのままに、舌に残る甘さはカフェオレがまろやかに押し流して、フルーティーな珈琲の香りを引き立たせる。やはり、深煎りのちゃんとした豆である。こうして美味しく食べることができて良かった。

 結果的に、なかなか良いコーヒータイムとなった。



 だがしかし、山陰の天気は荒れていて、午後は雷がゴロゴロとうるさく、私の体調も乱高下である。夕飯が食べられるかも謎である。ううむ。

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