8月15日 スフレパンケーキ
荒天。
一日じゅう空が暗い。山陰は台風直撃ではないので風はそこまで強くない。しかし雨は降り続き、体はなかなかにしんどい。
しんどいのだが、スフレパンケーキを昼に焼いた。
卵の消費期限が今日までだったからである。今や恐ろしく値上がりしてしまった卵。我が家周辺には週に一度、卵をぎりぎり百円台で売ってくれる店が一軒だけある。これこそ正に“ご奉仕価格”だなぁと、ありがたく購入している。折角なので美味しく使い切りたい。
ちょうど試してみたいレシピもあったのだ。デリーモの江口シェフによるレシピである。
卵黄に牛乳と振るった粉を合わせ、卵白はグラニュー糖とレモン汁を加えて限界まで固くメレンゲに。これを潰さないように混ぜ合わせる。
ここで私の誤算が一つ。頻繁に使うものでもないしまだあるだろう、と思っていた絞り袋をどうやら使い切っていた。見当たらない。仕方なく生地をアイラップに詰めてみたが、流石に使い勝手が良いものでは無かった。
フライパンをしっかり温めてから、濡れ布巾で温度を下げ、高めに生地を絞る。隙間にスプーンで水を入れ、弱火でじっくり蒸し焼きにするのがポイントだという。
ここでもう一つ誤算があった。良い具合に焼けた気配はあったのだが、フライパンに生地が張り付いてしまい、ひっくり返すのに失敗した。三枚焼いて、三枚ともである。ホットケーキを焼くときにはひっつかないフライパンなのに何故。どうして。三枚目は別のフライパンにしたのに駄目だった。私が不器用なせいなのか、フライ返しのせいなのか、両方なのか、全然違う理由なのか。ともかく、残念ながら形はひどいことになってしまった。
裏面もじっくりと焼いて皿に取り出し、バターを乗せてメープルシロップをかければできあがりである。
見た目は歪んでいるが、皿を揺らせば震えるくらいにぷるんとしたパンケーキ。ナイフの重みだけで切れてしまう柔らかさである。しかし蒸し焼きにすることで全体に火は通っていて、決して生焼けではなく、しっかりとスフレ感がある。これにバターとメープルシロップの、王道の組み合わせが実に美味しい。バターは有塩と無塩のどちらも試したが、塩気がアクセントになる有塩も、ミルク感と卵の風味を楽しむ無塩も、どちらも良かった。
家でもこの味が出せるものなのか。流石、江口シェフのレシピである。
是非見た目も美しくなるよう、リベンジしたいところ。
ううむ、小説も進めなければ。ううむ。
などと書いていたら、雨も風も強まってきた。大人しくしていよう。
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