8月9日 あいすまんじゅう

 しんどい。

 おそらく台風が近い影響と、精神的なものと、両方重なってしまったせいである。

 思考も言葉もまるでまとまらない。食欲もあまりない。目眩の発作。


 夕飯は弁当を買ってきてもらったが、特筆すべきことも無く、夫に三分の一ほど食べてもらった有様なので詳細は省く。


 風呂上がりに、「あいすまんじゅう」を食べる。

 冷たくて甘くて美味しいものならば食べられてしまう。現金なものである。

 言わずとしれた、古くからある和風アイス。「あずきバー」と「あいすまんじゅう」はその双璧である。釘が打てるほど硬い「あずきバー」と反対に、「あいすまんじゅう」は柔らかさとなめらかさが特徴である。どちらも好きだが、今回は後者を。

 外側は練乳をたっぷりと使ったバニラアイス。コク深くまろやかなミルク感で、その粘度のせいかむっちりとした食感もある。この溶けやすく繊細なアイスの中には、濃厚な小豆あん。北海道産小豆を使ったあんこはとろりと甘く、バニラアイスとの相性は抜群である。

 これを「あいすまんじゅう」と名付けたセンスに拍手を送りたい。その発祥は定かではなく、昭和二十五年あたりに福岡、あるいは名古屋で作られるようになり、そこから全国に広まったようである。今回は手に入りやすい、福岡の丸永製菓の「あいすまんじゅう」を食べた。元祖とされる一つである。現在まで生き残るだけの美味しさがあるなと、改めて思った。


 今日はちょうど、井村屋の「あずきバー」から派生した「こしあんバー」が発売されるとのニュースを見た。こちらも見かけたら試したい。


 

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