6月28日 ジャージャー麺

 昨夜は外出の疲れと満腹感でぐっすり、とはいかなかった。眠い気はするのに、何故だか急に眠り方がわからなくなってしまって、いつもどうしていただろうかと布団の中で何度も寝返りを打つうちに、外が明るくなっていた。それでやっと限界が来たのか、うとうとと浅い眠りについた。不安定な気候に揉まれて、精神も不安定になってきているのかもしれない。


 全く、今日も訳のわからない天気だった。

 強めの雨がひとしきり降り、止んだ後にはぎらりと晴れ、もう降らないのかと思いきや急激に空が暗くなり、煙るような雨が降る。今はまた豪雨。勘弁してくれ。乱高下についていけない。


 ほんの少し、良いこともあった。

 先日包丁でざっくりと切ってしまった左の親指が、なんとか使えるようになったのだ。

 全くもって私の不注意で、親指の指先を、爪の少し下まで切った傷。出血は早めに止まったものの、爪が抉れてしまったところの皮膚はまだ弱く、しばらく絆創膏で保護していた。指先に力を入れると流石に痛むので、なるべく使わないようにしていたが、まぁ不便だった。利き手でないだけマシではあるが、手の動きというのは指が五本使えてこそなのだと実感した。摘んだり、引っ張ったりという動作が代表的だが、力が入りやすい親指を支点にするものが多い。考えてみれば当たり前なのだが、風呂に入ったり食器を洗ったりするのも極めて不便で、全くうんざりしてしまった。

 それが今日、どうにか絆創膏無しに力を入れても、そこまで痛まなくなったのだった。まだ爪の形は不格好だが、これでだいぶ楽になる。


 とはいえ、こんな日の夕飯は簡単なものが良い。

 ちょうどよく、ジャージャー麺のミールキットが残っていた。

 今日は玉ねぎのみじん切りも失敗しない。他の野菜と半調理済みの豚そぼろをレンジで温め、パウチに入った調味料を混ぜ合わせる。茹でた中華麺をごま油で和えてから皿に盛り、その上に肉味噌とレタスを乗せれば出来あがりである。手軽で本当に助かる。

 もちもちとした中華麺に肉味噌がよく絡み、ごま油のおかげで麺がくっつかず風味も良い。豆板醤も入ってピリ辛な肉味噌が、減退した食欲を呼び起こしてくれる。レタスとトマトがさっぱりとして、蒸し暑い夜にも食べやすい。

 昨日の夜がかなり重めだった分、今日はこれくらいがありがたいし、野菜もしっかり入って安心である。


 今週末にかけてまた天気が荒れるらしいが、どうしたものか。せめて今日はちゃんと眠りたい。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る