6月16日 かりんとう饅頭、牛肉と舞茸の卵とじ丼

 今日は久しぶりの晴れなのだが、ひきこもって新聞を読んでいた。

 私が楽しみにしている連載小説が終わっていた。終盤の怒涛の展開がものすごかった。『娘の巣立つ朝』、大変におすすめである。


 新聞を読みながら、セブンイレブンのかりんとう饅頭を食べた。

 先日、ひょんなことから饅頭の話になり、どんな饅頭が好きかと色々挙げられた中に、かりんとう饅頭があったのだ。無性に食べたかった。しかしどうも、近場の和菓子屋は作っていなさそうである。

 そこに現れたのが、セブンイレブンだった。しかもインターネット上の評判によると、なかなか美味しいらしい。近所のセブンイレブンでは最後の一個だったのもあり、期待が高まる。

 かりんとう饅頭というと、コロリと小さいサイズを想像していたのだが、セブンのそれは思ったよりもどっしりとしている。大きい。冷蔵商品というのが少し不思議だが、その皮はしっかりと揚げられてガリッとした歯応えが気持ち良い。香ばしい黒糖の風味、中には北海道産小豆を使ったなめらかなこし餡。その餡の上品さに驚く。これはなかなかレベルが高いのでは、と思いパッケージ裏面を見ると、製造者はシャトレーゼだった。今では洋菓子やアイスが有名だが、創業時は和菓子屋だったシャトレーゼ。納得のクオリティである。ちゃんと美味しかった。 


 それ以外にも色々あった気はするのだが、夕飯と一緒にお酒を飲んでしまったので、もう駄目である。酒は好きだがめちゃくちゃに弱いんである。だからいつもよりふわふわした内容になっているだろうことを、先に謝っておく。申し訳無い。


 飲んだのは、久世幅商店の「レモンサワーの素」を炭酸で割ったもの。たぶんまだ、ここには書いていなかった気がする。被っていても許してほしい。酔っ払いなので。これは広島県産のレモンピールで香りづけしたアルコールに、ナイアガラブランとレモン果汁などを加えたもので、みずみずしい果実感と香りの良さが、他社製品と一線を画すものである。かなりのお気に入りで、久世幅商店に行く度に買っている。


 夕飯には、昨日に続いて熊本あか牛の切り落としで、卵とじ牛丼を作った。

 出汁で牛肉と舞茸を煮て、丁寧に灰汁をとり、甘辛く味付けて更に煮て、卵で閉じる。

 もう、美味しいに決まっているのだ。

 煮汁には具材と出汁の旨味が溶け合い、それをふんわりと閉じ込めた卵。舞茸の効果でいっそう柔らかくなった牛肉は、程よく脂も落ち、噛めばじゅわりと甘辛い。丼は好きなだけ汁だくにしてしまう。複雑な旨味が重なり合うが、あくまで優しい味わい。熊本あか牛のくどさのない肉質のおかげかもしれない。

 これは飲むしか無い。箸休めのはずだったきゅうりの塩昆布和えも、小松菜のニンニク炒めも、もはやツマミである。


 だって金曜の夜だもの。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る