6月7日 ノースマン、フュメ・ド・ポワソンのカレー、ティアンドレギューム
今日も今日とて、一面の曇天。なんて生ぬるい空気。
そんなに体調が良いわけではないが、食べ物のストックが無くなり、ちょっと作りたいものもあったので、近場のスーパーへ行く。
スーパーに入ってすぐのところで、北海道フェアをやっていた。山陰までご苦労なことである。北海道というのは本当に、どこにでもやってくるのだなと感心した。それだけのブランド力と企画力があるのだ。流石である。山陰とは格が違う。
チラシで確認はしていたが、そこに載っていた以上に色々と並んでいた。定番のじゃがポックルや焼きそば弁当はもちろん、ガラクのスープカレーなどもあった。六花亭は無いが三方六はある。セイコーマート商品が思ったよりたくさん仕入れられており、気になったチューハイを何本かカゴに入れた。
他に目に止まったものの一つが、『ノースマン』という菓子だった。紺地の袋に赤い十字の柄が入ったパッケージと、『ノースマン』のレトロなフォントが可愛らしい。下に小さく「こしあん」と入っている。裏面を見たり検索したりしてみたところ、これはどうやらパイ饅頭の一種らしい。うむ、と人知れず頷き、これもカゴに放り込んだ。私はパイ饅頭の類が好きなのである。
帰宅後、早速この『ノースマン』を開けてみた。
ふんわりとバターの香りが広がる。ぺしゃんこになっているのは私の運び方が悪かったのか、山陰に辿り着くまでにそうなったのか、私にはわからない。手で割ってみると、上のパイ生地は極めて薄く、色の濃いこしあんがみっしりと詰まっている。
一口食べてみる。
うん、まぁ、うん。パイ饅頭である。パイはかなりしっとりとして、北海道産小豆のこしあんは甘さ控えめ。しかしどうも、全体にもっさりとしている。食感と後味が重めなのだ。
少しトースターで温めてみた。
表面が少しこんがりとして、先ほどよりもしっかりとバターの香りがする。ふっくらと温かいこしあんは自然な甘さが引き立ち、なかなかに美味しい。道民の皆様がどうされているかはわからないが、私は温めた方が圧倒的に好みだった。ミルク多めのカフェラテによく合う。
久しぶりにパイ饅頭を食べられて満足である。
さて夕飯だが、昨夜少しフランス料理の話をしたので、それっぽいものが食べたくなってしまった。
こういうときの為に取っておいた「フュメ・ド・ポワソンカレーのセット」の出番である。
フュメ・ド・ポワソンとは、ざっくりと言ってしまえばフランス料理で使う魚系の出汁である。このセットには濃縮したフュメドポワソンとカレールゥが入っているので、好みの白身魚をソテーして加えれば、簡単にフレンチ風のカレーができる優れものなのである。
付け合わせには、たびたびお世話になっている三國シェフのレシピから、ティアンドレギュームを。
ティアンというのは底が薄めの耐熱鍋のこと、レギュームとは野菜のことで、薄切りの野菜をティアンに詰めてハーブを振ってオーブンで焼く、プロヴァンス地方の料理だそうである。今回はズッキーニ、トマト、ナス、ピーマンを使った。
これにキャロットラペも添えて、出来上がってみればなかなか豪華な食卓に見える。
フュメ・ド・ポワソンのカレーは魚介と香味野菜の旨味がたっぷりで、ふっくらとソテーした鱈も柔らかく、実に美味しい。この味が家で出せるのは本当にありがたい。辛さは控えめで、とろりとしたルゥは仕上げのバターでコクも深い。
ティアンドレギュームは、素材の美味しさが際立つ仕上がり。ふりかけたオレガノやタイムなどのハーブがふわりと香り、じっくりと焼いた野菜はみなジューシーに仕上がった。トマトの水分と酸味が、ズッキーニやナスの間を繋ぐ味わい。焼く時間はかかるが、手間のほとんどは薄切りの野菜を順序よく並べるところなので、手軽な副菜である。
と、そんな風に舌鼓を打っていたところ、嬉しい知らせがあった。
随分と前に参加していたカクヨム公式自主企画「沼らせ男/沼らせ女」に、拙作『果て無き』(https://kakuyomu.jp/works/16817330653264027709)が四選に選ばれたのだった。
レビュアーのカフカ様に深く御礼申し上げる。これを書けたのも、日頃読んでいただいている皆様のおかげである。未読の方は是非、これを機に読んでいただければと思う。
今日は既に結構な文字数になってしまった。ネタの有る日と無い日に差があり過ぎるが、毎日というのはこんなものなのかもしれない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます