5月5日 和牛ハンバーグと、インカのめざめ

 ねむい。ねむすぎる。

 確かに昨夜もまぁまぁ夜更かしをしてしまったのだが、それにしたって眠い。たっぷり昼まで寝ていたのに。どんよりと厚く曇った天気のせいだろうか。


 ブランチには冷凍の富士宮焼きそばを作って食べた。寝起きの頭で作ったもので、水の量を完全に間違えてしまったのだが、カリカリの肉かすと香ばしいソース、むっちりとした太麺は美味しかったので良しとする。後日リベンジしよう。


 その後、洗濯やら何やらをしていたらまた眠気が来てしまったので、耐えられず昼寝した。特に何の予定も無い午後。夫はオンラインボドゲ会中だったので腹枕は無し。


 今日の夕飯は、一切包丁を使わない。

 久世福のだしパックでとった出汁に、乾燥カットわかめと乾燥きざみ揚げをパラパラと入れて味噌汁に。

 箸休めのきゅうりはビニール袋の上からボコボコに叩いてから裂き、塩昆布や鰹節と和える。

 昨夜、帰路の途中で買っておいたサラダパックのために、バルサミコ酢と醤油、はちみつなどでドレッシングをつくっておく。

 本日のメインディッシュはハンバーグ。ふるさと納税の返礼品で、冷凍庫に大事に眠らせていたものである。長崎県で長期肥育された特選和牛「平野幸一之牛」を贅沢に使い、しっかりと厚みのある俵型になっている。解凍した時点で恐ろしく柔らかいのでそっとフライパンに落としてじっくりと焼く。

 同時に付け合わせにもとりかかる。「インカのめざめ」というじゃがいもをご存知だろうか。私はこれを初めて食べたときからすっかり虜になってしまい、その冷凍フライドポテトを常備するようにしているのだった。レンジで温めるだけでも良いが、折角なので多めの油を敷いた小ぶりなフライパンで揚げ焼きにしていく。

 ハンバーグのフライパンにはたっぷりの肉汁が溢れ出してしまっているが、これは想定内。ハンバーグについていた特製ソースを肉汁と合わせて煮詰め、肉の上にたっぷりとかければ、余すところなく味わえるというわけである。


 手抜きだけれど贅沢なハンバーグ定食。いざ実食である。

 こんがりと焼き目をつけてから、蒸し焼きでふっくら丸く膨らんだハンバーグ。ナイフは何の抵抗も無くすうっと入ってしまう。口に含めば、驚くほどの旨味がいっぱいに広がる。ほとんど噛む間もなくほどけていくほど柔らかい。臭みは一切なく、それでいて牛肉の味わいをしっかりと感じられるのだった。肉汁を活かしたソースはケチャップ系の比較的家庭的な味だが、それが肉の良さを引き立ててもいる。素晴らしいハンバーグである。

 これの付け合わせは「インカのめざめ」の櫛形のフライドポテト。その金色が太陽のように眩しい。外はカリッと揚がり、中はほっくりと口溶けよく、理想的な仕上がり。その特徴は何よりもその、甘さである。アンデスの在来種とアメリカの品種を掛け合わせたというその芋は濃厚な味わいで、苺やフルーツトマト並の糖度を誇る。甘みがさつまいもに似ているとも言われるが、甘さの方向性はあくまでじゃがいもなので、本当に独特の美味しさがあるのだ。塩を振るだけでも良いが、肉汁を吸わせ、ソースと絡めても実にうまい。


 手抜きだけれど、家でしかできない、贅沢な夕飯になった。ほとんど寝てしまっていたけれど。

 この後はまたオンラインで映画を観る会なので、楽しみは続く。ゴールデンウィークはまだ終わらない。

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