第10話 もやもや?

 それから三人で平行飛行してたらよっぴーさんが「そういや」と聞いてきた。

 

「先月女子だけのプチサバトあったやん。魔麻まあさちゃん欠席しとったけどなんで?」

 

 よっぴーさんのいうプチサバトは個人主催のまぁいわゆる女子会みたいなもの?先月のは若手女子だけ呼ばれてたやつだったはず。

 

「あーアレ。だってあれホテルのアフタヌーンティーってやつでしょ?会費高いわりにビュッフェと違って食べ放題飲み放題じゃないから損っていうか……」

 

 我が家は成績と家業の手伝いの出来高歩合制お小遣いなのでそんな無駄に高いサバトには参加出来ないのだよ。

 そりゃ美味しいだろうしアフタヌーンティーも普通に食べるんならそこそこ腹持ちするけど東京のリッツほにゃららなホテルのアフタヌーンティーは軽く六千円いってるからね?!しがない女子高生には気軽に行けるもんじゃねぇんだわ。焼き肉二回行けるじゃん!って速攻欠席表明したね。

 ってそういやあのサバト主催してたの魅琴みことじゃなかったっけ?

 う〜ん……やっぱりあの子とは根本的に価値観とか違うんだよなぁ。

 まぁでも翔ちゃんちも何気にカネモだからそうい意味では問題ないのかな?

 いっつも私や亜瑠斗あるとが肉肉言ってるから焼き肉とかバイキングとかつき合ってくれるけど翔ちゃん単品で見れば高級なお店に出入りしててもなんの違和感も感じないもんね。

 

「あぁ……なるほど。じゃあ主催が魅琴ちゃんやから……とかじゃないんやんな?」

 

 よっぴーさんが確認するように尋ねて来た。

 そりゃ積極的に行きたいと思うわけじゃないけど別に私はそこまで魅琴のこと嫌いってわけじゃないし、他の同世代の魔女にも会いたい気持ちもあるからそんな理由で不参加を決めたりはしない。

 そう言うとよっぴーさんと亜留斗はホッとしつつも苦笑いという不思議な表情を浮かべた。

 うーん……なんなんだろう?

 もしかして私と魅琴がいつも言い合いしてるので周囲に迷惑かけてた?

 だとしたら申し訳ないけど魅琴が突っかかってこなければ私は大人しいもんですよ!ご存知だろうけど。

 だから言い聞かせるなら魅琴をどうぞ、って言いたいけどさっきの口ぶりじゃ亜留斗はなにか言ってくれてる感じだし、よっぴーさんはそこまで介入する立場でもないんだよねぇ。

 まぁでも周囲に面倒かけてるんだったらこの短気を少しは抑えるよう努力はしよう、努力は。

 

 魅琴の話はなんとなくそこまでになり、その後はよっぴーさんお薦めの大阪グルメ店の話を聞きながら一路ゴールを目指した。

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