付箋:執事片岡の覚え書き①

 突然このお屋敷に集められた六名の皆様。

 このような状況に非常に戸惑われているご様子でしたが、この不甲斐ないわたくしの願いを聞いてくださることとなり、大変嬉しゅうございます。


 お一人目のいずみアオバ様は、小学校四年生。

 ややお転婆な性格のようですが、発言力豊かでいろいろなことをお話されるのが大好きなお方とお見受けします。


 お二人目の才津さいづタカラ様は、中学校一年生。

 年齢よりも大人びた印象で、外部刺激に過敏に反応しやすいようですが、思慮深く、大変ご聡明な方とお見受けします。


 お三方目の鷺巣さぎすユタカ様は、中学校三年生。

 やや突っぱねる言い方をされることもあるようですが、アイディア豊富で、様々なことを空想されることがとても得意な方とお見受けします。


 実は、最初はこのお三方のみ、このお屋敷へ御招待する予定でございました。

 しかし、が生じ、追加でもう三名の皆様にもお出でいただいた次第でございます。


 追加されたお一人目のかきりょうた様は、小学校一年生。

 初めてのことに対して緊張感が強く、言葉に窮することが多いようですが、自分の感情を文字に書き表すことはとてもお好きな方とお見受けします。


 次に追加されたお二人目の明戸あけとあさひ様は、高校二年生。

 体の怪我が重なり、体力面で心配なご様子もあるようですが、物事の先を冷静に判断する力を持っている方とお見受けします。


 さらに追加されたお三方目の藤橋ふじはしさくら様は、教職の世界に入って二年目の二十四歳。

 予期せぬ出来事が急に出てくると戸惑いやすくなるようですが、決められたルーティンは確実にこなし、いろいろなことを取り仕切ることができる方とお見受けします。


 わたくしは、皆様を影でサポートできるよう、お食事の準備等、身の回りのお手伝いをさせて頂いております。

 できる限り、皆様の思いがあの『希求筆記帳』に具現化できるように……。


 おや、時計の針はもうこのような時刻を指していましたか。

 さあ、本日も慌ただしい一日が始まりますね。



 さて、本日の朝食は何になさいましょうか。

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