3/7(木)「百舌鳥」

前世が鳥だった者達は、今生では歌が上手いらしい。春に歌を練習する少年に、愛しげに青年が微笑んだ

「貴方のようにいくつも歌を奏でたい」

「君は次第に上手くなっていくじゃないか。秋にはきっと愛を贈るよ」

その言葉を楽しみにしていた少年は、美しく残酷な磔刑に。

本能には抗えなかったのだろうか。


【あとがき】

 百舌鳥のはやにえ、冬の食料説が濃厚らしい。

また、この秋から冬にかけてはやにえを消費した量が多い雄ほど繁殖に成功しやすいのだとか。

また、歌や他の鳥の真似が上手く、百舌鳥を鷹狩り代わりに使った武将も。

かっこうに托卵されることがあるそうだ。

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