第10話 アリサ視点

「ここは...」


周りを見渡すと養護教諭がやってきて、


「葉月先生、アリサさんが目を覚ましました。

しばらく、安静にさせておいてください。遊馬先生を呼んでくるので少し待っててください」


保健室を出ていくのを見送った葉月は


「調子はどう?精密検査でも問題ないということだったけど」


「わたくし負けたんですね。初めてです、こんな

屈辱。軽くあしらわれて」


両手には力が入りすぎて、皮膚に爪がくい込んでいた。それを見た葉月は、その手をそっと包み込んだ


「そうですね、元弥先生は強いです。

それ故に、絶対的な自信も持ち合わせています。

私が戦闘の技術を教えたところで勝てないでしょう。ごめんなさい」


「そうですか、どうすればいいんでしょうね」


泣くのを堪えているのかその声は震えていた


「嫌いでも元弥先生に教えてもらうしかないです。今は1回プライドを捨てましょう。いつか勝つという気持ちは忘れずに、がむしゃらに訓練をしましょう。私ができるのは、あなたのちょっとしたサポートだけです。一緒に頑張ってみませんか?

あいつに一太刀を入れてやりましょう」


そういい手を伸ばすと


「はい、やってやりましょう。」


その顔は少しだけ晴れやかになっていた




その後、雑談していると


扉が開き足音がしてきてありさの前まで行くと


「おぉ、生きてたから。そんなことより俺の方が強いってことでいいよな」


「もちろん、わたくしは負けたのですから。

これから、よろしくお願いします」


それを聞いた元弥は驚きの顔になり、何があったから知ってそうな葉月の方を見るといつものように冷たい顔で睨まれる


「はいはい、よろしく。保健室の前にお前のクラスメイトがいるけど入れていいか?」


「えぇ、構いませんわ」

笑顔で答えると


「お前たち入っていいってさ、じゃあ俺は帰るわ」


そうして、元弥が出ていくのと同時にクラスメイトたちが入ってきた


クラスメイトのひとりが

「ごめん。俺たちが有頂天になってたせいでこんなことになっちゃって」


「いいえ、あなたたちのせいではないわ。私が弱かっただけ。これからは一緒に頑張っていきましょう。」


「うん。俺はクリス・バロル。よろしく」


それに続くように


「私は橘 優」「僕はミカルドだよ」


その後も自己紹介は続いて終わったら雑談が始まり

楽しい時間を過ごした





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