2-3:ギルド

 世界が変わってから1年後に作られた国家運営の組合組織、通称ギルド。


 モンスターから得られるドロップ品とダンジョンから得られる様々な物品の売買。


 ダンジョンとモンスターの情報管理。


 冒険者としての登録と管理を行っている。


 取得物によっては強制買取となる品々等もあり、それらが国によって管理、使用されたりもしている。


 利権関係で色々と問題も起こる事が多く、上のポストを狙い暗躍している者もそれなりにいる。


 中抜き、一部アイテムや金銭の横領、冒険者の管理情報漏洩、立場をかさに着たパワハラ等が絶えなくなっている。


 基本的に上にいる存在は国の管理がしやすい人間に宛がわれており、冒険者登録自体はされていても実際に冒険者として真面にダンジョンに行った事がない人が多い。


 総合組合長、総合副組合長が全ギルドの統括、管理を行い、其処から分かれた各都市、地方にある支部組合長、支部副組合長がトップとなりその地にあるギルドが運営されている。


 と言う建前だが、実際の所組合長も副組合長も基本的にはお飾りで権力だけがある存在というだけで統括も管理もその下にいる者達が行っている。


 国→総合組合長→総合組合運営陣→支部組合長→支部組合運営陣→総合組合防衛陣→支部組合防衛陣→総合組合事務陣→支部組合実務陣と言うのが大まかな形。


 総合組合防衛陣以降は民間から取り込まれた元冒険者や技能持ちの一般人でここにいる人達がギルドを動かしている。


 それ以上にいる人達はお飾り、むしろ邪魔しかしない存在でよくよく国ないし個人の利益を求めて無理や無茶を下に言ってくる。


 度々問題が発生しては蜥蜴の尻尾切りよろしく、なるべく下にいる者から切られ、その問題を起こした元凶は大概そのままになっていることが多い。


 限度はあり、国の中でギルドを管理している者達が入れ替えられる事もある。


 国のトップ等は比較的真面な存在で、このギルドを管理している部署の正常化を試みているが、其処から上がる利益が大きくその恩栄を受けている周りから妨害され上手くいっていない。


 これによりギルドに登録だけして、企業に所属する冒険者等も多くいる。


 これもまた国の手がかかった企業のみであり、独立組織がギルドに噛む事は出来なくなっている。


 基本的に冒険者がかかわるギルドの人材は受付、買取所、守衛、組合軍であり、問題や便利なアイテム等が手に入った場合運営陣の下っ端が出てきて奪っていく。


 受付、買取所、守衛、防衛軍は7割型真面な人で出来ているが、残りの3割は上にいる立場の子供やギルドの立場を笠に着て好き放題したがる者達。


 冒険者達からはギルドは嫌われている。


 レベル200程度までの冒険者は国の干渉をどうにか出来る力がない為、画面するしかないがそれ以上の者達は自力で国から出ていくものも多い。


 基本的に冒険者は外国へ行く事が禁止されており、国から出してもらえなくなっている。


 ギルドがもっているのは外部組織の軍が相応に力のある存在で睨みを聞かせているからでしかない。


 ギルドに所属している冒険者全員が反乱を起こせば大きな被害を出しながらも軍を退ける事が出来るかもしれないが、その時の被害者になりたくないので行動が起こせず、そういった人達を説得して纏められる人もいない為に今もなおこうしてこの現状が続いている。


 期待されていた人物がいたが、周りの言葉など一切聞かず引退され、死んでしまったので現在はストレスと反乱の種だけが巻き続けられている状態となっている。

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