夜ぶろ

俺はお風呂に入ろうとしたのだが姉ちゃんが「ねえ久しぶりに入らない?」


「うんいいけどなんだか珍しい気がするね」


姉ちゃんは他の姉と違ってあまり俺とお風呂に入らない


なぜかは俺は知らないし聞く気もない


姉ちゃんのパイパイはやはり壁だった


「おっぱいを揉んでもでかくならないんだな」


「ぶっ飛ばされたいの?」


「ああいやそういうわけではないんだ」


「じゃあどういうわけよ」


「なんでもないです」


俺はゆったりと湯船に浸かろうとするのだが呼び止められる


「ねえ浸かる前に陽太郎の背中を洗いたいんだけど」


「そうかなら洗ってくれる?」


「分かったわ」


俺は背中を洗ってもらうのだがそのときふと昔母親らしき人に洗ってもらったことを思い出す


五歳の頃だあれでもならいつから母親ではなく姉に


それに俺が父親だと思っていた一条とおるとの関係は


いやそもそも母親だと決まったわけではないがなぜかどこか安心感を覚える


なぜ俺が昔のことを覚えていないのか


その事を思い出そうとずきずきと頭が痛む


それらの理由から俺は母親が誰なのかを知らない


俺はお風呂から出て眠ろうとしていた


だが俺はお風呂で安心感を感じた理由が気になり姉ちゃんの部屋に向かう


「どうしたの陽太郎」


姉ちゃんは寝る途中だった


「ああ悪いこんな夜遅くに」


姉ちゃんは眠そうに首を振った


「大丈夫だよなにか用事?」


「うんちょっと話したいことがあって」


姉ちゃんは俺が不安そうな顔をしていることにすぐに気がつき膝を手でポンポンと叩く


「耳かきしてあげよっか」


俺は促されるまま姉ちゃんに膝枕をしてもらう


「悲しいときや不安なときはねゆったりと落ち着けたらいいと思うの」


「ああそうだねうん」


まぶたが閉じかけてきて俺はそこで悩んでいたことを忘れていたことに気がつく


そして、ふと思ったことを聞く


「姉ちゃんの年齢は28歳俺の年齢は15歳だからよく考えたら年齢が13も開いているんだよな」


「ええそうね」


「ならこれって姉弟だから付き合えないとか以前に年齢の問題があるじゃん」


「まあそれはそうねでもそっちの方が良くない?」


「姉ちゃんって一番年上だよね」


「それは年齢について言ってるの?」


「いやそれもだけど精神年齢についても」


なぜだか話しをそらすかのように姉ちゃんは言葉を口にする


「よく考えたら年齢差が大きい姉弟よね」


「確かにすみれ姉ちゃんは24歳でりゅーねぇーちゃんは20歳だからね」


「四から五年ぐらい違うんだね」


「うんそうだねあとそろそろ寝るよありがとう」


「どういたしましてまた寝れそうになかったら来るんだよ」


「はい」


俺はそういうと自分の部屋に戻るのだった

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